第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

小傘「はあぁぁ……」

福太郎「あ、復活した?」

小傘「なんとか……」

福太郎「もう一本いっとく?」

小傘「絶対いや!」

クロ「本当にお前、驚かせる側の妖怪か?」

小傘「当然!」

クロ「なんでそこで強気なんだコイツ」

福太郎「プラス思考」

クロ「よし、心が折れるまで映画見せよう」

小傘「いやぁぁ!」
ブンッブンッ!

クロ「傘を振りまわすな、傘を!」

メリー「傘が本体なのに本体振りまわすって凄い勇気だよね。」

すっきー『折れたらどうなるんすかね。』

福太郎「んー……お仙、止めて」

お仙『んっ、止めれば良いのカ?』

福太郎「んっ、傘が壊れたら困るし」

お仙『任せロ!』

ひっゅ!ドスッ!
小傘「ぴぎゅっ!」

クロ「右ストレート……」

福太郎「っの、腹パン」

小傘「……」
ピクピクッ

お仙『取ったゾー!』

福太郎「んー、確かに傘を無事に確保したけど……もうちょい平和的な方法は無かったんかな」

お仙『本体は傷つけなかったゾ?』

福太郎「せやけど、本体と関わりのある部分がピクピクしとるし」

小傘「おえぇ…」

クロ「おーい、大丈夫か」

小傘「み、巫女にもここまでされたことないのに……いや、あったかな?」

クロ「あっちの世界の巫女はいったいどうなってるんだよ…。」

小傘「サーチ&デストロイ」

クロ「それはコマンダーの所業だよ」

福太郎「お腹平気?」

小傘「じんじんじくじくする」

福太郎「妊娠してなーてよかったわ」

お仙『そのくらいの侮蔑はあル』

クロ「ある奴が右ストレートを腹に打ち込むかよ」

お仙『子宮の位置からは大分ずれたところを狙った問題なイ。すごく痛いだけダ』

クロ「……」

福太郎「内臓の位置を把握しとるん?」

お仙『だいたいハ』

小傘「やっぱりキョンシーって怖い」

メリー「他にもキョンシーを知ってるの?」

小傘「お墓にたまに現れるのがいるの。どれだけ撃ちこんでもタイムオーバーしちゃうの」

福太郎「なにを打ちこむん?傘?」

小傘「弾幕」

クロ「コマンダーかよ」

福太郎「なにそれ、怖い」

小傘「えっ、驚いた?驚いたの?」

福太郎「……わぁ、びっくりー」

クロ「適当過ぎだろ」

小傘「えへへ~っの、えっへん!」

クロ「……お仙、もう一発殴っとけ」

お仙『あの笑顔を殴れるわけがいなイ』
98/100ページ
スキ