第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ただいま」

クロ「突然出かけて何処行ってたんだ」

福太郎「レンタルショップ」

クロ「レンタルショップ?映画でも借りてきたのか」

福太郎「正解」

すっきー『雨だから家で映画を見るっていうのは乙っすね』

クロ「そうか……?」

福太郎「小傘ちゃんに喜んでもらえる奴を選んできたで」

小傘「あちき?なになに?」

福太郎「ホラー映画」

小傘「ほらーえいが?」

クロ「怖いお話しってところかな」

お仙『キョンシー映画は?』

福太郎「借りてきてないよ」

お仙『なんと……それでゾンビ映画があったら怒るからナ!』

すっきー『ゾンビに何か並々ならぬ対抗心をもやしてるっすね。』

お仙『奴らは全身腐ってる。キョンシーはちょっと身体が腐ってるだけだからナ!』

クロ「同じくらいだろ」

お仙『ちーがーウー!』

福太郎「せやけど、りんねさんは瑞々しいで」

クロ「瑞々しいっていうな瑞々しいって」

お仙『フクタローはゾンビ派なのカ!』

福太郎「んー、吸血鬼派かな」

お仙『ちくしょー洋物好きメ!』

福太郎「誤解されそうないい方やな」

クロ「……」

メリー「なんで誤解されるの?」

小傘「さぁ?」

福太郎「んっ、それよりせっかく借りてきたんやから見よや」

クロ「どんなの借りてきたんだよ。」

福太郎「悪魔のいけにえ、サスペリア、REC」

お仙『やっぱり洋物ばっかりダ』

クロ「洋物っていうな」

小傘「怖いものなの?」

福太郎「そうそう、これでひとを驚かす勉強したらええと思ってな」

小傘「怖いのかぁ」

クロ「……」

小傘「うーん……怖いのかぁ……」

クロ「おい、コイツなんかビビってないか?」

福太郎「まさか」

小傘「び、ビビってないよ!」

福太郎「んっ、駄目っぽいな」

メリー「驚かす側のひとって驚かされるのは苦手なの?」

小傘「怖がってないよ!」

すっきー『ドツボって感じっすね。』

福太郎「本人は怖がって無いいうとるしレッツ再生」

ぴっ!

小傘「ひぃっ!」

クロ「ダメだろ……電子音だけでこの反応だぞ」

福太郎「よいしょ」

すっきー『なに描いてるんスか?』

福太郎「んっ、何回悲鳴あげるか数えとこと思って」

クロ「酷い奴め……」

メリー「小傘ちゃん、頑張って!」

小傘「がが、がんばるっよ!」
96/100ページ
スキ