第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「しかし……そんなに冷え症だったらこれから大変じゃね?」

福太郎「貼るカイロかな」

お仙『関節には貼って貰いたイ』

クロ「冷凍食品のコーナーとかいったら動けなくなるんじゃないかコイツ」

悠「そしたら、クロが身体で温めるんだろ?」

クロ「温めねぇよ」

お仙『人前で脱がすのは勘弁してほしイ』

クロ「脱がさねぇよ!」

福太郎「悠はどうなん?」

悠「え?クロの裸?興味あるけど」

クロ「死ねッ!」

ゴンッ!
悠「瓶とか固いもの投げるのやめてもらうように伝えてくれる?」

お仙『物を投げないでくださイ』

クロ「なんで一回あいだに通訳とうした」

福太郎「何かまた投げられると思ったんちゃう?」

クロ「変なことさえ言わなきゃなんもしないっての」

悠「クロの尻を叩きたいって願望を口に出すのはセーフだよな」

お仙『セーフセーフ』

クロ「ドアウトじゃい!」

ゴンッ!ゴンッ!
悠「ヒステリーマダムじゃないんだから瓶を投げるのはやめようよ」

福太郎「せやで、瓶が割れて中身の絵具が出たら困るやろ。畳みにしみこんだら拭いてもおちんし」

クロ「それはスマン。配慮不足だった」

悠「おれへの配慮はここまでなし」

お仙『気にすんナ』

福太郎「ほんで、話しを戻して致命的に寒さに弱い悠は何か策があるん?この冬を乗り切る」

悠「スタンド、ほわいとすねいくこと白巳を装備する。それが……生存戦略!!」

福太郎「イマージン」

クロ「うるせぇよ!」

悠「白巳の保温効果は高いからな非情に優秀だ」

福太郎「なるほど、せやけど常時幼女を頭に乗せとるんって中々の勇気いるよな」

悠「洒落た帽子と思いこむ」

クロ「無理あるだろ」

悠「そうだな……ヨダレが垂れてくること多いしな」

クロ「汚いな」

悠「そこらの水より白巳の唾液は綺麗だぞ。治療効果あるし」

福太郎「らしいな」

お仙『じゃあ、唾液飲み続けたら私も生き返るかナ』

悠「それは難しいな」

クロ「ってか、何いってんだよお前はホント」

お仙『いや、なんとなク』

福太郎「やっぱり完全復活願望あるん?」

お仙『ないとはいわないガ。そこまで深くはなイ』

悠「復活はしないかもしれないが皇潤みたいな効果はあるかもしれない」

福太郎「コラーゲンたっぷり?」

お仙『お肌プルプルになれル!』

クロ「関節の軋みとかが治るかもしれないほうを優先しろよ!」

悠「まぁ、さすがに白巳の唾液を飲ませたりはしないけどな」

福太郎「悠は飲んどるん?」

悠「そこまで落ちてはないよ」
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