第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「んー……どんな感じにしょっかな」

紫「猫耳幼女とか?」

福太郎「人物画になってしまいますやん」

クロ「ツッコミどころはそうじゃないだろ?!」

すっきー『それだと鼠捕ってくれそうにないっすね。』

紫「むしろバリバリむさぼるとしたら?」

クロ「怖いわ!」

お仙『鼠って美味しいのカ!』

クロ「普通は食わないからな!」

紫「料理しながらツッコミもする。優秀ね」

福太郎「優秀なんですよ。意外と何でもそつなくこなせる娘なんで」

クロ「意外とってなんだ!意外とって!!」

福太郎「意外と着やせするとかって意味の意外とやで」

クロ「その例えはなんだ!」

福太郎「つまりなこう……身体はムチッとしとるんやけど服を着たらシュっとしとるように見えるっていう……」

クロ「その説明は求めてねぇ!」

福太郎「難しい年頃なん?」

クロ「思春期とかでもねーよ!!」

紫「愉快ねぇ」

お仙『我が家のツッコミ担当だからナ』

クロ「妙な担当枠をあてがうな!」

すっきー『ベストポジションだと思うっスよ?』

クロ「うるせぇ掃除機で吸うぞ」

お仙『吸引力の変わらない世界にただ一つだけの掃除機』

福太郎「ウチの掃除機はダイ○ンやないよ。トルネーディオオーバードライヴや」

クロ「座ったままの体勢で跳躍しそうな掃除機があるか!」

福太郎「あははは。さてと……」
シュっ

紫「あら、ちょっと待って」

ガシッ!
福太郎「あの、利き腕は勘弁してもらえまへんやろか。食べ物やったら差し出しますんで」

紫「誰が食べるなんていったのよ!私がみたいのは、その筆よ」

福太郎「筆?あぁ、これですかどうぞ」

紫「どうも……これは……どうしたの?」

福太郎「悪魔に押し付けられました」

紫「悪魔……」

メリー「言葉にしたら何かすっごいね。」

すっきー『悪魔って単語が平然と飛び交ってますもんね。』

お仙『キョンシーもいるゾ!!』

クロ「なんでアピールしてきた」

お仙『売名行為』

クロ「いや、なんかソレは違う」

紫「随分と古いものね。それに異質な力を感じるわ」

福太郎「異質な力……ワインを刃物のようにして噴き出したり?」

クロ「なんでツェペリ押しなんだよ」

福太郎「ツェペリさんカッコええですやん。確定死亡フラグ持ちやけど」

紫「…………ねぇ、この筆いただけないかしら?」

福太郎「んー……ええですよ……っと、言いたいですけど。一応もらいもんやし、渡すんはちょっと無理ですねぇ」

紫「そう、仕方ないわね。」

福太郎「価値あるもんなんですか?」

紫「分からないわ。」

福太郎「あら、紫さんが分からんとか……」

紫「私の範疇外のものだってあるのよ。特にこういう曰くつきの物はね。だからこそ色々調べてみたいっていうのもあるんだけど」

福太郎「研究熱心な事で」
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