第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

お仙『誰ダ?』

紫「はぁい、はじめまして。私は八雲紫よ。よろしくね、お仙ちゃん」

お仙『よろしク』

福太郎「すでに名前知っとるんですね」

紫「うふふっ」

クロ「妖怪め」

紫「あらっ、妖怪よぉ?」

クロ「……」

福太郎「ほんで変わってきとるって?」

紫「あぁ、それはアナタ御堂福太郎の「生き物と会話できる程度の能力」が変化して自分だけでなくて近くにいる人にもかかるようになってきているってことよ」

福太郎「んっー……つまりパワーアップ?」

紫「パワーアップといっていいのか、それとも能力を制御出来きれなくなってきているのか、ね」

福太郎「ギアスのほうやったか…」

紫「わりと余裕なのね」

福太郎「んっ、余裕いうか実害は無いわけですしおすし」

紫「でも、無差別に生き物の声が聞こえるようになったら大変よ?」

福太郎「んー……ほんなら今までのように落ち着かせるには?」

紫「さぁねぇ。自分の能力だもの自分でどうにかするしかないんじゃないかしら」

クロ「投げっぱなしかよ」

紫「別にそういうわけでもないけどね……。まぁ、幻想郷はすべてを受け入れるわよ。ふふふ」

福太郎「んっー、まぁ、ホンマに困ったら紫さんにどうにかしてもらうってことで」

紫「あら、私が手を貸すとでも思ってるの?」

福太郎「どうしょうもなくなったらどうにかしてくれるやろなぁ。って、希望的観測かな」

紫「適当ねぇ」

福太郎「わりと真面目に答えたんですけどね。それより、せっかくやから夕飯一緒にどうです?」

クロ「おい」

紫「あら、嬉しい。いったい献立はなにかしら?」

福太郎「おでんです」

紫「いいわねぇ。」

福太郎「せやろぉ。ということでクロ、頑張って」

クロ「だから丸投げすんな!」

お仙『手伝うゾ。味見を』

クロ「昆布でもしゃぶってろ!」

お仙『トマトがいイ』

福太郎「さてと……」

紫「あら、絵を描くの?仕方ないわねぇモデルをしてあげるわ。」
脱ぎ脱ぎ

福太郎「いや、猫の絵描くんで。それと脱がんでええですよ。」

紫「淡々と流されると辛いわ…」

福太郎「大阪人のツッコミが皆オーバーリアクションと思ったらあきまへんよ?」

紫「でも、手で鉄砲の形をつくってバーンっていったら苦しむリアクションとるでしょ?」

福太郎「それは通過儀礼ですやん」

メリー「そうなの?」

福太郎「そうなんやで」

紫「それで私のヌードデッサンは?」

福太郎「脱ぎたいんですか?」

紫「質問で質問を返すのはよくないわよ?」

福太郎「さらに質問で返してくるんはいかがなもんでしょ?」

クロ「お前らの会話めんどくせぇんだよ!!」

お仙『じゅるるるっ、いいツッコミだナ。じゅるるる』

クロ「トマトを吸うなッ!!がわも食え!」
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