第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

由乃「ええと、よいしょっ、はい出来ましたよ。どうですか?」

お仙『んー……少しごわごわすル。』

クロ「っていうか、なんでブラジャー着けたことが無いんだよ」

ラム「さらしのほうが楽っていうからさらし巻かせてたのよ」

由乃「ダメですよ。そんなことしたら形が崩れちゃいますよ」

ラム「そう……なの?」

クロ「あぁ……分からないか」

ラム「おい、今どこ見た。私のどこを見て分からないって言ったのかちゃんと言いなさい」
バッ

クロ「マジキレすんなよ!札をしまえ!札を!」

お仙『大丈夫、火傷と感電を同時に起こしたくらいしか痛くなイ』

クロ「めっちゃ痛いだろソレ!」

メリー「大丈夫、ラムさんもまだ成長するよ」

ラム「……だと、いいけどね」

由乃「え、えーと……」

ラム「やめとけ、何いっても傷つける未来しか見えない」

お仙『二十年後にはラムが一番だヨ』

ラム「ロリババァ枠って言いたいのか!」

クロ「自分で傷口開き切るなよ」

福太郎「ただいまー」

「「「あっ!?」」」

お仙『おっ帰り、どうだこレ?』

福太郎「んー、ええんとちゃう?しかし、藤色ってアダルティックやな」

お仙『紫じゃないのカ?』

福太郎「紫より青みががっとるし淡く青味の紫色やろ。あ、みんなカツサンドあるよ」

クロ「って、反応なしかい!」

福太郎「ん?」

由乃「あ、あの……お仙ちゃんが下着姿ですよ?」

福太郎「せやね、風邪引かんとは思うけど身体冷えたらアカンから服着ときや」

お仙『あイ。』

ラム「いや……もうちょっと反応あるでしょ。男として」

福太郎「ラムさん、それはちゃいますよ?」

ラム「え?」

福太郎「女性の下着姿を見れてよろこばへん男はまず普通はおりまへん。俺も普通によろこんどりまっせ?」
グッ!

クロ「だったらもう少しそれらしい反応しろよ!なんで真顔でグッドサインしてんだよ!」

由乃「たまに福太郎さんが分からない…」

ラム「むっつり……でもないわね。」

福太郎「いや……何て言いますかね。隣に住んどる人がね、たまーにバラバラになるんですけどその際に下着姿いうか全裸とも半裸ともいえるミンチ状で声をかけてくるときあるんです。それで身体直す手伝いしてたら……なんていうか……裸とか下着とかも紙一重なんやなって思いましてね。」

ラム「間違った意味で悟ってるわね…」

クロ「っか、カツサンド食うまえにミンチとかいうなミンチとか」

福太郎「まぁ、とりあえず細かいことは置いといて」

お仙『そうそう細かいこと気にしてたら大きくなれないゾ。ラム』

ラム「壺に入れて地中深くに埋めてやろうかコイツ…」

由乃「ま、まぁまぁ」

すっきー『ところで……なんなんすか?カツサンドの山』

福太郎「悠たちと銀座のカツサンド屋さんを四件くらい周ってな。夕飯がわりにと買ってきたんよ。冷蔵庫の野菜使ったらサラダトスープくらいは出来るやろし」

ラム「じゃあ、ごちそうになっていくわ」

由乃「ありがとうございます」

福太郎「いえいえ、こちらこそお仙の世話、助かりました」
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