第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「……」

女キョンシー『なにカ?』

福太郎「いや、普通にお茶飲めるんやなーって」

女キョンシー『実際に咽が乾いたリ腹が減ったりはしなイ。けど消化はすル。それと飢えル』

クロ「腹が減らないのに飢えるのか?」

女キョンシー『血が欲しくなル』

福太郎「THE・キョンシーやな」

ラム「キョンシーよ。」

福太郎「ほんなら血液あたえとるん?」

ラム「そんなわけ無いでしょ。」

女キョンシー『でも、たまに生レバーはくれル』

ラム「一部の道士は輸血パックで人間の血液を与えてキョンシーの性能を100%発揮させるけど……お金もかかるし私はしないわね。」

福太郎「そういえば……悠も白巳ちゃんに肉ミンチの血液ジュース飲ませとる言うとったな」

ラム「白巳?なにそれキョンシー?」

福太郎「ホワイトスネークかな」

ラム「は?」

福太郎「幼女かな」

ラム「幼女が何で血肉ジュース飲むのよ」

福太郎「さぁ」

ラム「……たまにアンタとの会話が成り立ってるのかどうか分からなくなるんだけど」

福太郎「俺はチンチンさんと話しするん好きですよ?」

ラム「そっちの名前で呼ぶなッ!!」

女キョンシー『チンチン?』

クロ「そのことには触れてやるな」

女キョンシー『チンチンに触れるとかヤラシイナ』

クロ「おい、このキョンシーなんか俗っぽいぞ」

福太郎「人間に近い証拠やろ」

ラム「元人間だしね。生前もそうだったのかは知らないけど」

福太郎「生前のことは?」

女キョンシー『色々と思いだそうとしてるけどさっぱりヨ。脳みそが腐ってるからかモ』

福太郎「えらい自虐ネタやな」

女キョンシー『死人ギャグヨ』

クロ「淡々と言いやがってる……」

ラム「キョンシーってもともと感情は表に出ないようになるけどこの娘は特になのよね。冗談でいってるのか本気でいってるのか分からないのよ」

女キョンシー『そんなことなイ。ワタシ、トテモヒョウジョウユタカヨー』

メリー「急にカタコトになった」

クロ「しかも全然豊かじゃねぇしな」

福太郎「あはは」

すっきー『あ……』

福太郎「どないしてん?」

すっきー『あー、いやー……このキョンシーさん、話しやすいな~と思ったら似てるんすよね。』

ラム「誰に?」

すっきー『福太郎さんにっすよ』

福太郎「へ?俺?」

クロ「あー……」

メリー「あー!」

ラム「あー」

女キョンシー『いうえオー』

福太郎「え、なにそんな似とる?」

クロ「キャラってか雰囲気がな」

福太郎「んー……せやろかねー?」

女キョンシー『そーなのかネー?』

ラム「確かに似てるわ…。」
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