第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ラム「それでどう居る?」

福太郎「んー……」

クロ「いや、考えるなよ」

福太郎「食事は?血液?」

ラム「なんでも食べるわね。気をつけないと食べ物でないものでも」

福太郎「ワイルドやな」

ラム「生ごみはで無くなるわね」

福太郎「いや、卵のからとか傷んだ野菜とか食わしゃせーへんですけど」

ラム「その割には随分と具体的な例ね。」

福太郎「即思いつきました」

クロ「どういう思考だよ」

福太郎「緑色の思考」

クロ「分からねぇし、なんか気持ち悪いし!?」

ラム「灰色の脳細胞とかなら聞いたことあるけどね。」

福太郎「ちなみに隣の美人さんの脳味噌はピンクでした。」

ラム「そんなどうでもいい情報聞きたくなかったわ」

福太郎「それを拾う時の感触とかの感想とかは?」

ラム「そういうの慣れてるから別に」

福太郎「んっ、そっか。死体は専門のひとでしたね」

クロ「お前らの会話が酷過ぎる件」

ラム「でも、慣れておくと便利よ?そういうのを処理する仕事で粗相しないで済むし」

クロ「そんな仕事したくねぇよ!」

福太郎「そういう仕事も?」

ラム「一応あるわよ。まぁ、私はしないけど。マンションとかアパートとかで孤独死したり変死した人がドロドロになってるのの回収とか」

クロ「やめろやめろやめろ!」

福太郎「どろどろですか?」

ラム「どろどろよ。ああなると大変なのよね。黒い汁がとろけてどんどん広がるし歯とかこぼれ落ちるし」

クロ「だからやめろっての!」

福太郎「ふぅ……お茶のおかわり淹れましょか?」

ラム「ありがとう。」

福太郎「あ、明太子あるんやけど食べます?」

ラム「お茶請けに明太子って凄い組み合わせね……もらうけど」

クロ「今の話しの流れでよく明太子食えるな…」

ラム「それでどう?もらってくれるなら色々特典付けるけど」

福太郎「ほう、例えば?」

ラム「死体用洗剤」

クロ「死体用?!」

ラム「死臭とかが綺麗に消えるのよ」

クロ「死臭してんのかよ!」

ラム「そりゃ多少はあるわよ死んでるんだもん。あとは、お札とかね」

福太郎「ちょっと待ってくださいよ……悠やったら貰ってくれんかな」

クロ「他人に死体がいらないか聞く電話ってスゲェな」

福太郎「んっ、あ、もしもし?へ?あーえーと、ほんならラスタラブってお店に届けてもらってええですか?はい、はい、すんません。おおきに~」

クロ「どした?」

福太郎「携帯拾ったんでどないしよかって知らん人が出た」

クロ「アイツは携帯不携帯とかじゃなくて携帯放棄だろもはや」

福太郎「とりあえず現物を一度見せてもらってからでええですか?」

ラム「わかったわ、明日連れてくるから」

クロ「おおい、だから犬の子やなんかをもらうわけじゃないんだぞー」
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