第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ピピピピピピピ!!

福太郎「んんっ?朝か……。あれ?あれれ?」

メリー「うにゆー……どしたの?」

福太郎「ルーミアが居らん…。」

メリー「えぇ~トイレじゃないの?」

福太郎「トイレ。ルーミア、ルーミアトイレはいとるん?……居らん。」

ミツバ『あ、福さん、福さん』

福太郎「ん?」

ミツバ『ルーミアさんなら昨晩どなたさんかがあそこ(絵)から入ってきて連れていかれましたですよ』

福太郎「あ、そうなん?」

ミツバ『はい、寝ぼけててちゃんと見たわけじゃないですけどぉ。女の子が抱っこして連れて帰ってましたぁ』

福太郎「んー……なら、ええか、心配はないやろ」

すっきー『朝からなんの騒ぎっすか?』

福太郎「いやいや、なんでもないけん、気にせんといて……はぁー、俺ももうちょい寝よ」



~数時間後~


悠「よーす」

福太郎「んー、いらっしゃーい。どないしてん?」

悠「菜の花喰う?」

福太郎「菜の花?」

悠「菜の花固定ってわけでもないんだけど。親戚から春野菜が多量に送られてきてさぁ。いくらなんでも多すぎるから配り歩いてんの」

福太郎「ええね。ええんやっらもらうわ」

悠「じゃあ、ほい」

ドンッ!
福太郎「うぐっ?!ちょ……だ、段ボール?」

悠「うん。これ八箱分送って来られてどーうしょうもなくてな」

福太郎「けっ、結構豪快やね。っていうか、重い」

悠「がーんばれ、がーんばれ。福ちゃん」

福太郎「もってくれる気は無いんやね」

悠「冗談だよ」
ひょいっ

福太郎「はぁー……」

悠「画家の手を傷つけちゃダメだよな」

福太郎「画家では無いけどね。そっちの台所の方に運んだって」

悠「へいほー。」

メリー「あ、変態人間」

悠「おう、媚び媚び人形」

福太郎「二人ともホンマに息ぴったりやね」

メリー「冗談でもやめてっ!」

悠「全否定かよ。ジャガイモぶつけるぞ」

福太郎「食べ物で遊んだらアカンって習わんかった?」

悠「いいや。」

福太郎「まさかの全否定?!」

悠「ちゃんと美味しくいただくんなら遊んでもいいと習った。むしろ、楽しんで食べることが大事なんだとな」

福太郎「たぶん、そーいう意味の遊びとちゃうと思うよそれ」

悠「これ、冷蔵庫に適当にブッ込んでい?」

福太郎「んー、せやね。入れといて。あ、ついでに昼食食べてく?」

悠「食べてく食べてく」
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