第禄夜『福太郎の不思議な日常』

ー百鬼襖の部屋ー

福太郎「んー……特に今回は補充するもんはないな」

由乃「そうですか。分かりました」

福太郎「ただ、毎回思うんやけど……獣タイプの妖怪さんはやっぱり抜け毛が凄いな。」

由乃「あー……皆さん、休憩したりするときは変化解きますからね。」

福太郎「しかも、夜彦君の毛は地味に帯電しとる毛があって掃除するときめっちゃ静電気でピリピリなったわ」

由乃「……ゴム手袋をしてたら良かったんじゃ?」

福太郎「…………おぉー!さすが由乃ちゃん。発想が違うな」

由乃「それほどでもです」

福太郎「んっ、さて……片付けも終わったし、休憩しよか」

由乃「はい」




ー福太郎の部屋ー

福太郎「ふぅ……休憩しよかいうたけど……部屋が暑い言う落ち」

クロ「外行こうぜ、外。ファミレスでもいかねーと茹るぞ、コレ」

福太郎「せやねー。そうしょうか」

由乃「いいんですか?」

福太郎「んっ、その方が精神衛生上ええわきっと」

悠「ファミレスか。だったらいっそ焼きにくいかね?」

福太郎「余計に汗かきそうやけど」

由乃「わっ?!」

悠「あ、驚かれた。新鮮な反応だ」

クロ「もう、お前が突然現れても慣れてる人間のが多いって言うのがおかしいよな」

福太郎「いらっしゃい、どないしてん?」

悠「マンゴーもってきた。濁点はなくしちゃ駄目よ?」

クロ「最低か!」

福太郎「真っ赤やな。完熟マンゴーってやつ?」

悠「そう。親戚がくれたんだけどおすそわけ」

福太郎「そらどうも」

悠「それで焼きにくいかね?スタミナつけよーぜ」

福太郎「んー……どう?焼き肉ええ?」

由乃「あ、はい。私は大丈夫です」

悠「じゃあ、行こう」

福太郎「メリーちゃんどうする?」

メリー「私はいい。アイスノンだけ置いていって」

福太郎「んっ、ほんなら、すっきーと留守番よろしく」

すっきー『行ってらっしゃいっす』

メリー「ふー」

すっきー『さて、何かしますか?』

メリー「ねぇ、すっきー。視線とか感じない?」

すっきー『はい?』

メリー「後ろ」

すっきー『?』

アリス『ばぁ!』

すっきー『きゃー!』

アリス『ふふっ、ふふふっ』

すっきー『あ、アリスさん、いったいいつの間に……』

メリー「いっしょにいかなかったの?」

アリス『焼き肉やって煙たくて臭くて嫌。だから、メリーと一緒にすっきーで遊ぶの』

すっきー『私「で」ですか?!』

アリス『ふふっ、ふふふっ。』

メリー「すっきー、頑張って」

すっきー『……はいっす』
23/100ページ
スキ