第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー夢見長屋付近ー

ルーミア「わはははー。」

福太郎「はいはい、背中で暴れんといてなー」

義鷹「……」
ぱしぱし…ぱしぱし…

福太郎「どないしてん?」

義鷹「タバコが……切れやがるな」

福太郎「俺の吸いよるやつでええんやったら、どぞ」

義鷹「おぉ、すまん。……ふぅー。」

福太郎「ほな、俺は帰るけど」

義鷹「あぁ、またな」

福太郎「義鷹は帰らへんの?」

義鷹「俺は今から學校に行くんでな」

福太郎「がっこー?」

義鷹「ま、お前もそのうちくることになるかもな」

福太郎「へ?」

義鷹「ててや、なんでもねぇ。じゃあな」






ー福太郎の部屋ー

福太郎「たぁ~だいま」

すっきー『あ!福さん大変ですよ!!』

福太郎「っとと、いきなり、どないしてん?」

ミツバ『メリーちゃんが居なくなってしまったんですよぅ』

福太郎「……んー、メリーちゃんやったら」

メリー「よいしょっと」

すっきー『って、えぇっ?!』

福太郎「いつのまにか着いてきとったんよ」

メリー「楽しかったわ」

すっきー『えぇ……なんなんすかソレ。』

福太郎「心配させて、ごめんなさいは?」

メリー「ごめんなさーい」

すっきー『まぁ、いいっすけど……。ところで、ルーミアちゃんは?』

福太郎「おるで、ここに」

ルーミア「しゅぴぃ~」

すっきー『あらら、爆睡してますね。遊び疲れちゃったのかな?』

福太郎「いんや……酔い潰れとるだけや」

ルーミア「けふっー。」

すっきー『酒くさっ?!』

福太郎「俺もあんだけ飲んだことないくらいに飲んでたしなぁ……おかげで財布の中身空っぽや」

すっきー『なにしてるんすか!子供に飲ませるなんて!!』

福太郎「ルーミアは子供ちゃうみたいやで、見た目は幼女やけど」

ルーミア「しゅぴぴぃ~」

福太郎「それよか困ったなぁ。この子、絶対起きへんし」

すっきー『寝かしといてあげたらいいじゃないですか』

福太郎「そら……かまんのやけど、帰るタイミング逃してしまうやろ?」

すっきー『……あっ。』

福太郎「一日一回っていうんはちょっと不便やな。」

すっきー『だからって繋がりっぱなしも困ると思いますけどね……。』

福太郎「それもせやね。」

ルーミア「しゅぴぃ~。」
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