第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「スイカ持ってきたよーニ玉」

福太郎「ニ玉も」

悠「今年は出来がいいんだ」

福太郎「しかも、購入もんやなくて生育もん」

悠「半分に切ってほどほどに中身をすくったらあんみつの缶詰とメリーちゃんを入れて夏のスイカあんみつメリーちゃんが出来るぞ」

福太郎「ほほう」

メリー「いや、ちょっと待って何で私が一緒にいれられてるの!?」

悠「風流だから?」

福太郎「風鈴的な要素?」

メリー「ならない!」

悠「ダメか……なかなか面白そうなあんだと思ったのに」

恋「悪趣味なことを考えるな」

悠「探究心だ!」

恋「なんのじゃ!」

福太郎「未知なる味覚……かな」

メリー「私食べ物じゃない!」

悠「食べちゃいたいくらい可愛いってことで」

メリー「ぺっ」

悠「悪態つかれたんだけど」

福太郎「食べてしまいたいくらい可愛いいうことで」

メリー「も~変なことばかりいって///」

悠「わー、この態度の違いですよ」

恋「当然と言えば当然じゃろ」

悠「なんでや、工藤」

恋「誰が工藤じゃ!」

福太郎「せやかて工藤」

恋「だから誰が工藤じゃ!」

悠「真実はいつも……残酷……」

メリー「重い重い」

福太郎「あんだけ殺人事件やら人の死体見続けたら精神病むよな」

悠「でも、福ちゃんは死体とかスプラッタとかもう平気だろ」

福太郎「せやねー。何回内臓を拾って押し込んだことやら」

恋「グロは嫌いじゃ…」

アリス『エログロじゃないとダメなのね』

悠「やんっ、マニアック」

恋「いっとらんじゃろ!」

悠「おれも何もいってない」

福太郎「肉塊になっとったら……全裸とか関係なくただただ赤黒いで?」

恋「うぷっ…」

悠「なんか福ちゃんはある種、悟りの境地に居るな」

福太郎「斜め上の悟りやけどね」

悠「血まみれと言えば……」

恋「なんで血まみれの話を続ける!」

悠「思い出したからかな」

福太郎「なにを?」

悠「蚊がいたんだよ。それで腕に止まったところを叩き潰したら桁違いに血が飛び散ったんだよ」

メリー「よっぽど沢山血を吸ってたのね」

悠「いや、そうじゃなくて手に耳かき持ってたままで腕に突き刺さったんだ」

恋「蚊関係ない!」

福太郎「痛かった?」

悠「痛かった。ほら、耳かきって先がちょっと反りかえってるだろ?抜いたときに肉片を……」

恋「やーめーろー!」
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