第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ドドン!ドドン!ドド!ドン!ドン!

福太郎「はいはい?」

悠「福太郎さんの部屋のドアオープンでございます。」

福太郎「とりあえず、エレベーターガールは三三七拍子でドアノックはせんよ」

クロ「ここはエレベーターでもねーし、そいつはガールでもねーだろ。」

悠「テオドアです」

クロ「帰れ」

悠「そういわずちょっと休ませてくれ。内臓がミンチになりそうなんだ」

福太郎「どないして?」

悠「メリケンサックつけた状態で数発殴られた」

福太郎「んー、エキサイティングやな」

悠「エキサイティング、ドンドンドコドコでございます。」

クロ「殴られたのは頭の間違いじゃね?」

悠「むしろ頭の方が良かったよ……」

福太郎「頭の頑丈さに評定をもっとるんやな」

悠「まぁ、メリケンサックで殴られた事はないからどうなるか分からないけどな、案外トマトケチャップのようになってしまったら困るのでございまーす」

クロ「さっきから何なんだソレ」

悠「エリザベスさん」

福太郎「俺一回も勝てたことないわ」

悠「全能の真珠つけたままでメギドラオンでございますの想い出がいっぱいある」

クロ「わかんねぇ……」

りんね「こんにちは」

悠「おや、ちぇきっす。」

りんね「聞こえちゃったんだけど……殴られたってケンカ?駄目よ。ケンカなんかしちゃ」

悠「ケンカ……ではないっすねぇ。むしろ一方的にしばかれたというか」

福太郎「悠が?」

悠「うん、しかも理不尽に」

りんね「苛め?!苛めなのね!イジメなんて駄目よ!!」

悠「いや、そうじゃないんですけど」

福太郎「せやろなぁ、悠が苛める側やったらともかく、苛められるんはないわな」

悠「それはそれで失礼」

福太郎「褒めたんよ」

悠「なら良し!」

クロ「アホだコイツ」

りんね「とにかくイジメなんて許しません!暴力なんて最低なんだからねっ!」

悠「あれ、何かおれが怒られてね?なんもしてないし、された側なんだけど」

福太郎「まぅ、りんねセンセはアレで熱血やし」

りんね「そんなに暴力をふるいたいんだったらまず先生を殴ればいいのよ!て、いうか殴ってください…お願いします…///」
もじもじ

悠「いや、お願いになってるし」

福太郎「ていうか、センセに何かしたら殺人……器物破損?」

りんね「ん?」

悠「とりあえず、先生は殴りませんから安心してください」

りんね「そう……」

クロ「なんでちょっと残念そうにしてんだよ」

悠「痛っっ……」

福太郎「氷いる?」

悠「いや……まぁ、大丈夫だ」

りんね「シップ貼った方がいいんじゃない?ほら、上着脱いで脱いで……はぁはぁ///」

悠「……」

福太郎「センセ、ぎりぎりアウトやと思います」

りんね「やましい気持ちはコレっぽっちもないわよ!」
ダラダラ

クロ「鼻血でてんぞ」

悠「たまってるんだな……」

りんね「そうなのよ……ハッ、な、なんのことぉ?」

福太郎「センセ、いろいろお疲れさんです」
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