第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ただいま」

メリー「おかえりなさーい」

すっきー『お帰りなさいっス』

りんね「おかえりなさい」

クロ「はぐっ…んっ?アンタ来てたのか」

りんね「お邪魔してます。」

福太郎「どうも」

クロ「はぐっ」

りんね「まぁ、クロちゃん肉食系女子ね。」

クロ「アンタに言われると何か嫌だ」

福太郎「りんねセンセが肉食言うたらリアルな方を想像してしまうもんな」

りんね「リアルな方?…………そ、そんな、男子生徒をだなんて私は一教師として……でも、若い獣欲に……///」

クロ「なんかトリップしてるぞ」

福太郎「獣欲って……スポーツ新聞にのっとる中年向けの官能小説の一文みたいないい方やな」

クロ「例えが細か過ぎる……」

メリー「ご主人様そーいうの読むの?」

福太郎「あれば読まんこともない」

りんね「男の子ねぇ。うふふっ」

すっきー『笑い方がやらしいっす』

福太郎「ほんで、りんねセンセ。なんか用事があって?」

りんね「ううん、半休取って暇だったの」

クロ「なんのために半休取ったんだよ」

りんね「んー……サボり?」

クロ「おいおい」

りんね「大人だってサボりたくなる時あるじゃない!」

福太郎「むしろ、大人になってからの方がその欲は大きいなっとったり」

メリー「ご主人様も?」

福太郎「もちろん。」

クロ「言い切りやがった」

福太郎「せやけどね、それなはそれ相応の責任がつくしサボり方はしっかりと考えて計画的にサボらんとな」

クロ「微妙にカッコ悪いな、おい」

りんね「今日サボったら明日はもっと大きな労働が必要になるときあるからねぇ」

福太郎「ですなぁ」

クロ「何かお前らって妙なところでは気があってるよな」

りんね「あら、もしかしたら福太郎君と私相性がいいのかしら」

福太郎「はは、どうでしょうかね。」

りんね「あんっ、もうつれないわねぇ。でも、そういうクールなところが素敵よ」

福太郎「おおきに」

クロ「暖簾に腕押しだな」

りんね「クールよねぇ」

クロ「クール……ではないだろ」

福太郎「感情豊かやし」

クロ「そこはそうでもない……。真顔でとんでもないこと言いまくるし」

福太郎「せやろか?」

メリー「うん」

すっきー『なんていうか無自覚なところが凄いっすよね。そういう部分でも感情の起伏が少ないというか』

福太郎「慌てる時も有れば、驚くこともようあるはずなんやけどなぁ」

クロ「……」

メリー「……」

すっきー『……』

福太郎「あれ、なんでみんなだんまり?」

りんね「うふふふっ」
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