第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

あれから数日……

由乃「とっても美味しいケーキ屋さんがあって……」

小鞠「……」

由乃「小鞠ちゃん?」

小鞠「え?ゴメンゴメンぼーっとしてた!」

福太郎「……」

元気に見えるがやっぱり引きずっているみたいだ。仕事は上手くいってないらしい。

バイトでの失敗が多くなってきたとそう愚痴る彼女は日に日に落ち込んでいった。

どうしたら元の元気な姿に戻ってくれるだろうか。

コンコン!
「こんにちはー」

小鞠「!!」

「福太郎ー久しぶりー」

福太郎「ありゃ、カズヤ。なんでまた」

カズヤ「いやー、久しぶりにお母さんの味食べたくなるじゃん?お前の料理好きなんだよね。」

福太郎「いややなあ、お前なんか産んだ覚えないよ。ハハッ」

カズヤ「なんかお前俺にだけひどくね?」

福太郎「冗談やって、まあ食べていったらええよ」

小鞠「……」

そのとき福太郎の腕を小鞠が掴みあげて奥へと引っ張っていった。

カズヤ「……今のは?バッと来たね」

由乃「さぁ…だって行きましたね」



福太郎「どないしたん急に?」

小鞠「聞きたいことがあるの。」

福太郎「んっ、なに?」

小鞠「今の人って誰///?」

福太郎「えーと……(もしかしてこのときめき顔、カズヤを気にいった……とか?)」

小鞠「やっぱりひと目ぼれとかおかしいかな…」

福太郎「そうだったんやー(カズヤGJ。小鞠ちゃんが元気になった)。彼は昔バイトしとったところで仲ようなった友達やで。いい奴やから話してみるとええよ」

小鞠「そうなんだぁ……」

すっきー『あのー、お取り込み中。ちょっといいっすか?』

福太郎「ん?どないしてん?」

すっきー『時間』

福太郎「時間?」

小鞠「あっ、ばいと……すっきーちゃんありがとう!あのっ!!あのひとまた来るよね!」

福太郎「来るやろ。安心していってらっしゃい」

小鞠「いってきまーす!」

カズヤ「……」

福太郎「さてさて、カズヤが増えたし。昼飯はジャージャー麺にでもしょーかな」

由乃「やったー!」

クロ「もっとしっかりとした肉がいいんだけどな」

福太郎「魚肉ソーセージで良かったらあるで?」

クロ「魚肉て……」

すっきー『でも、受け取るんすね。』

クロ「まぁな」
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