第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ーとある山中ー

悠「ぐぉぉぉん、ぐぉぉぉん」

福太郎「……獣の咆哮みたいないびきやな」

悠「ざんぶるぐるはぁぁ……おとこのこぉぉ……!」

福太郎「ミサイルを担いでブン投げて攻撃するロボットを操縦する夢……かな」

悠「ふはははっ。ふははははっ!」

福太郎「爆笑?!」

悠「はっ……?!」

福太郎「おはよう」

悠「……なんか緑髪の魔女にピザを奢る夢を見た」

福太郎「ゼロって呼ばれたりしたんちゃうそれ?」

悠「ふはははははっ!」

福太郎「笑い方が完全にソレやな」

悠「んー、森の空気を吸いながらの睡眠はリフレッシュが半端ないな。」

福太郎「どのくらい?」

悠「スゲーッさわやかな気分だぜ。新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ~~~~~ッ」

福太郎「それは相当やなじょ……いや、悠」

悠「そっちは?」

福太郎「んっ、普通に描き終えたよ」

悠「じゃあ、帰るお?」

福太郎「せやね。んっ、でも……」

悠「デモ?大正デモクラシー?」

福太郎「社会勉強は今度にするとしてお土産」

悠「ん?」

福太郎「お土産を買ってかんとね。」

悠「お土産なんて……じゃあ、ビールと駅弁で」

福太郎「悠にやないよ?」

悠「あら、残念」

福太郎「しかも電車一本すぐそこな場所なのに駅弁て」

悠「駅弁はな……。車内だけでなくお家で食べてもワクワクして楽しいんだよ」

福太郎「ときどき子供な感じになるよね。」

悠「ぼくちゅうに」

福太郎「いや、厨二病やろ」

悠「えへっ///」

福太郎「なんで照れたん?」

悠「仕様だ」

福太郎「最新版にバージョンアップした方がええね」

悠「おれはいつでも最新版だよ」

福太郎「冗談は横にポイして、クロたちにお土産ね」

悠「ああ、ドックフード」

福太郎「ネタとしては最高やろうけど、それやったらクロが絶対に拗ねるやろうし」

悠「拗ねたら拗ねたで面白い」

福太郎「悠は鬼畜やな」

悠「ノーマル、至ってノーマル。レベル99のノーマル」

福太郎「たまねぎ戦士乙」

悠「しかし、お土産といってもここって都内だろ」

福太郎「都内やね。」

悠「何買うんだよ」

福太郎「…………草加せんべい?」

悠「みんな大好き草加せんべいっておやつだな。それだったら駅弁のがいいだろ」

福太郎「んー、まさか正解が一番最初にでとったとはね。」

悠「ダンジョンでも間違いと思った道が正解ってよくあることだし」

福太郎「一番遠回りが正解のルート理論と同じゃね。」
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