第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ー居酒屋:三日月ー

恵瑠「センパーイ、明日ヒマだったら遊びに行きませんか?」

悠「暇じゃないんで…」

恵瑠「暖かいし~夏ものの洋服見にいきたいんですよね~」

悠「いや、暇じゃないんで……」

恵瑠「それで、ご飯食べてぇ、デートみたいですよねぇ~」

悠「福ちゃん、明日何してる?」

福太郎「ええ天気やったら部屋の掃除したり布団干そうかとおもっとる。このところ別なことしっぱなしやったし」

悠「部屋の掃除か……悪くないな。」

恵瑠「もしもーし!私のことは無視ですかー!」

悠「いや、おれの話を無視してたのはおまえでしょ」

恵瑠「気のせいですよ」

悠「ほほう、やるじゃん、小娘……。」

クロ「小娘て…」

幽香「口が悪いわね。」

悠「おれの口なんていい方だよ。いまどきの奴なんてまともに日本語も話せやしないのがぞろぞろ居るんだから」

福太郎「どこへ向けての主張?」

悠「社会派なんだ」

クロ「社会のごみだろ」

悠「チョコレートとタマネギ食わせるぞ」

クロ「犬じゃねーよ!!」

恵瑠「?」

福太郎「気にせんといて。」

恵瑠「はぁ、それじゃあ、明日先輩のところに遊びに行きますね。」

悠「どうしてそうなった。おれはロマサガ3を術縛りでクリアするんだから駄目だぞ」

福太郎「体術縛りは?」

悠「クリアした。どんなに強敵でも死ぬほど強化すればたやすかったわ」

福太郎「悠の場合は閃き最小限とか縛りのがええんちゃう?」

悠「それやったことあるけど、地震とかの見切りが使えないと一気に無理ゲーになるからなアレ」

福太郎「せやけど、セレクト禁止でクリアしたいう強者もおるらしいやん。」

悠「スーファミが現役時代のファミツーに載ってたな。現在やろうとしても鬼プレイだぞ。武器はともかく防具が初期のままって、属性技はほぼ通るし何より覚える技が途中で固定されるからなぎ払いとかで埋まったら大損。しかも傷薬とかも装備してるだけしかダメ。強制的に陣形もフリーファイト一択」

福太郎「そう考えたらセレクト禁止ってRPGの醍醐味を覆すんやなぁ。」

凛「懐かしいわね。スーパーファミコン。マリオブラザーズくらいなら知ってるわ。あとわ、わ……わぎん?」

悠「わぎん?」

凛「えーと、緑のカエルみたいなのがジャンプしたりしていくの」

悠「緑のカエル……?伝説のカエルのために鐘は鳴るかな?でも、あれはゲームボーイか。なんでリメイクしないのか分からない作品のひとつ」

福太郎「ワギャンちゃう?」

凛「あ、それそれ。ステージの最後まで行くと色んなゲームをするのよね」

悠「ワギャンか懐かしいな、最終ステージのワギャンコプター以外が無能なアイテムという」

福太郎「シリトリゲームで「忍者」のカードを「影」とかで取って敵に取り返されてこっちが積むっていうんも有ったよな」

悠「逆に敵にソレされてこっちは取るカードが無くなったりな」

クロ「お前ら何歳だよ」

悠「ゆうくんじゃーはっしゃい」

クロ「気持ち悪い」

悠「聞いといてその態度はないんちゃうんか?ああ?ワンワンよぉ」

クロ「よし、表でろぶっ飛ばしてやる。」

幽香「あら、私も混ざっていい?」
スッ

悠「ナチュラルに日傘を手に取らないでください」
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