第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ー無縁仏集合墓地:廃寺ー

ラム「騒がしいと思ったら……」

福太郎「ん?」

ラム「なにしてるのよ」

福太郎「んー、チンチンさん。ちょっと花見しとるんです。よかったらいっしょにどうです?」

ラム「その名を呼ぶなッ!!」

福太郎「は、はい…」

クロ「本気だったな今」

ラム「それにしても、よくこんなところで花見してるわね。」

幽香「綺麗な桜が咲いているのだら問題ないわ」

ラム「問題……ないのかしら」

クロ「そっちは何してんだ?」

ラム「見回りよ。そうしたらアンタ達が居たの」

福太郎「ご苦労さんです。どうぞ、ビール一本」

ラム「あら、なんか悪いわね。」

幽香「まんま子供の飲酒ね」

ラム「居酒屋で120%免許提示ですがなにか!!」

福太郎「他には?」

ラム「昼間に出歩いてると高確率で職質。学校はどうしたんだって……」

クロ「更には?」

ラム「年下に「ちゃん」づけされる……」

幽香「面白いわね。」

ラム「面白くない!どんなシックで大人っぽい恰好しても子供っぽく見えるし!!」

福太郎「キッズ物でオーケーって安うついてええんちゃいますのん?」

ラム「あのね……子ども服って結構高いのよ?」

福太郎「生地が小さぁなるほど値段があがる謎のアレかぁ」

幽香「そうなの?」

福太郎「水着なんか特に」

ラム「そのかわり子供料金で映画とかは見られるわ」

福太郎「ちゃっかりしてますやん」

ラム「そのくらいプラスにしないと大損なの!」

クロ「けっこういっぱいいっぱいらしいな」

福太郎「十年後は勝者ですて」

ラム「ロリババァ枠なんかいやっ!!」

幽香「じゃあ、妖怪になれば?」

ラム「は?」

幽香「妖怪になれば見た目なんて気にしなくなるわよ」

福太郎「そんなことないんとちゃいます?」

幽香「あら、どうして?」

福太郎「レミ嬢とかちっこいいじりしたら、よー反応したし」

幽香「ああ、あれは別よ。アレだから」

福太郎「んー、あれやからですか」

幽香「そう、アレなのよ」

クロ「どれだよ…。」

ラム「っていうか、私はまだ成長するし!!」

福太郎「……んー、そーですねー」

ラム「棒読みやめなさい!」

幽香「無理でしょ。人間なら普通に成長とまる歳だし」

ラム「はっきりと宣告もすんな!」

クロ「……」

メリー「どしたの?」

クロ「いじられる対象が変わって楽になったなぁって噛みしめてる」
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