第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「おーよしよし」

なでなで
ミツバ『ふにゃ~』

悠「おーよちよち」

さわさわ
ようよう「おふぅ…。」

悠「すっきーはどこかに撫でてあげるよ」
わしゃわしゃ

すっきー『その手の動きは絶対なでるじゃねぇし!!』

福太郎「あ、すっきー、出て来た」

悠「今まで居なかったのか?」

福太郎「今日は皆出かけとったからすっきーも隙間に戻っとんたよな?」

すっきー『はい、ひさびさに熟睡しちゃいました』

福太郎「ところで話しは変わるんやけど悠ってさ」

悠「あー?」

福太郎「ぶっちゃけ怖いこととか無いん?」

悠「藪から棒だな、いいえ壁から釘です」

福太郎「なにそれ?」

悠「こんどからこういう返しかたしてね。」

福太郎「はぁ……それで、質問にもどってええかな?」

悠「……ちょっとエッチなお姉さんとかが怖い」

福太郎「いや、そういう「まんじゅう怖い」てきなんやなくて」

ようよう「しかも、なかなか欲張ったもんいってるよな」

悠「欲望に忠実なのさ。」

福太郎「さよか……。」

すっきー『忠実すぎっスよ…。』

福太郎「まぁ、でも、そんな悪いことはせえへんし、ええやん」

すっきー『思いっきりしてるじゃないですか!!揉んだり突いたり!!』

悠「どした?」

ようよう「スキマの姉さんがアンタにご立腹だぜ」

悠「なんで?」

福太郎「揉まれたり突かれたりしたって」

悠「なにを今更……っか、福ちゃんは吸ったんだろ」

福太郎「うん。なんや深夜のノリでやってもた」

すっきー『あ、アレはアレで超ドン引きっですよ…。』

福太郎「ちょっとした冗談やん」

悠「冗談は人生のスパイスだしな」

ようよう「俺たちゃ人生はねぇけどな」

福太郎「そんで……結局怖いもなし?」

悠「いや、色々あるぞ。その代表格で言えば予期せぬ事態とかな」

福太郎「んー……?」

悠「いや、いきなり想定外の事態とかになったり予想外のことに気がついたりしたらどうしようかと内心焦りまくる」

福太郎「なんか意外やな。」

悠「そうか?」

福太郎「うん、なんでも臨機応変に対応しそうやけど」

悠「買いか振り過ぎてるわぁ……罰としてお茶かって来て」

福太郎「は?」

悠「今もの凄く黒烏龍茶が飲みたいんだよ。買ってきて」

福太郎「それ、マジでいうとるん?」

悠「お願い」

福太郎「はぁー……ええけどさ。他にいるもんは?」

悠「いや、黒烏龍茶だけでいいよ」

福太郎「はいはい、ほないってきます」

悠「いってらっしゃーい。ふぅー……さて…戦闘(はじ)めようか」

ベッドの下の男「ギロっ!!」






~数十分後~

福太郎「ただいま~、いまさっき沢山のパトカーと救急車一台とすれちごうたで、何かあったんかな」

悠「ちょっとエッチそうなお姉さんとかとはすれ違わなかったのかよ」

福太郎「人面犬とすれ違うより確率低いってそれ……。はい、黒烏龍茶」

悠「さんきゅ」

すっきー『……』

ようよう「……」




~都市伝説~

『下に……』

ある女性の部屋に、女友達が遊びに着て、泊まることになった。

夜もふけて、寝ようとすると、女友達が「朝ごはんを買いに一緒にコンビニに行こう」と誘ってくる。眠いので明日にしようというと、それでもしつこく誘ってくる。仕方なく外出すると、その友達が血相をかえて言った。

「あなたのベッドの下に包丁を持った男が隠れていたのよ!」
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