ｰ福太郎の部屋ｰ

福太郎「んー……明日は晴れっぽいみたいやで」

幽香「そう…。それにしても一日部屋の中に居るって暇ね。」

福太郎「そうですか?俺は正直くたくたやったんで一日しっかり休めてちょうど良かったんやけど」

幽香「軟弱ねぇ」

福太郎「自覚はあります」

悠「おれはわりかし雨でも外で歩くけどな」

クロ「……」

悠「何見てんだゴラァ!」

クロ「いつまで居る気なんだよ。プリン食ってごろごろして、スーファミして、ごろごろして……自分の家か!」

悠「別宅」

幽香「あら、じゃあ私と同じね。」

クロ「アンタも此処を別宅扱いにしてんのか」

幽香「別荘ね」

メリー「いいと思うの」

悠「おれは?」

メリー「……べつにいいんじゃないの?」

悠「ひゅー、ジト目でいいやがったな。セロテープで拘束しちゃうぞ!」

メリー「変なことしたら刺すわよ!」
ひゅん!

福太郎「メリーちゃん、それ耳かきやで」

メリー「ふぁっ?!」

悠「よく出来てるだろ。」

クロ「お前が作ったのか……」

悠「ネタ装備も必要かと思ってがんばりました」

幽香「芸が細かいのね。幻想郷にも細かいもの作るの得意な人形遣いがいるけど、耳かきの剣なんて作るひとは初めて見たわ。」

メリー「いつのまにすり替えたのよ!返しなさいよー!」

悠「はいはい、じゃあ、どうぞ」

ゴトッ!

メリー「……なにコレ」

悠「ラージャン大剣をイメージして作った大鬼金棒」

福太郎「おー、かっこええな」

メリー「こんなのかっこよくないー!」
ブンブンッ!

幽香「攻撃力は高そうね。暴力的なフォルムだし」

クロ「っか、これは剣じゃなくて金棒だろ?」

悠「見た目は金棒しかし大剣」

クロ「なんじゃそりゃ…」

福太郎「これ本物の毛?」

悠「さすがにラージャンの毛を手に入れるのは無理だから我が家に居るバロンという黒犬の毛を拝借してつかった一品」

幽香「犬の毛……じっ」

クロ「こっち見んな!」

メリー「こんなの作るなら別のもの作ってよ!」

悠「耳かきソード」

メリー「いらない!」

悠「あとは……」

福太郎「あとは?」

悠「もう無い」

クロ「ないんならなんであとはって言ったんだよ」

悠「ノリかな」

幽香「おかしなノリね」

悠「あっはっは、おっかしぃ～」

幽香「きわめてソフトに尋ねるけど、頭が狂ってるの?」

悠「いや、いつもこんな感じです。」

クロ「どこがソフトなんだ……」