第伍夜『福太郎の不思議な日常』

ー太陽の畑ー

福太郎「どっからだしてん?」

咲夜「不思議な四次元のポケットから」

福太郎「あるん?」

咲夜「……」

幽香「そのメイドは時間を止められる能力があるのよ」

福太郎「マジで」

咲夜「マジよ」

福太郎「ナイフ投げたりする?」

咲夜「あら、得意よ。良く分かったわね。」

福太郎「DIOさん。」

咲夜「誰?」

福太郎「時間停止とナイスいうたらDIOさんやなーって思って」

咲夜「だから誰よ」

福太郎「説明しようと思ったら少なくともコミックス28巻分の時間が必要なんで……とりあえず今度から時間を止めた時は「URYYYー!!」って叫んでくれたら嬉しいです」

咲夜「アナタと話していると本当に会話をしているのか疑わしくなる時があるわ」

幽香「そいつはそういうやつよ」

フラン「ねぇー、絵描くんなら早く描いてよ」

福太郎「んー……じゃあ、場所変えよか」

幽香「場所?」

福太郎「もう少し歩いてみて、ここがええなーって思ったら描くし、思わんかったら諦めてもらうって事で」

幽香「あら、私の花畑が気にいらないとでも?」

福太郎「立派なもんやと思うよ。ホンマに」

フラン「フクタローめんどくさい」

福太郎「あっはっは。ホンマになぁ」

咲夜「ただ、妹様。福太郎が絵を描き始めたとしても時間はかかりますよ?」

フラン「そうなの?」

福太郎「そらまぁ」

フラン「ふーん。じゃあ、早く描いてよ」

福太郎「あらら」

幽香「描いてあげなさいよ。アナタの好きな子供よ」

福太郎「んっ、いつから俺は子供好きになってん?」

幽香「違うの?」

福太郎「んー、まぁ嫌いではないかな。蹴りとか入れて来ん子供は」

幽香「そういう経験があるの?」

福太郎「いや、なんとなく。まぁ、レミ嬢には世話になったしお礼いうことで描きましょか……あっ、絵の具溶かす水が欲しいんやけど」

咲夜「どうぞ」

福太郎「万能やなぁ」

咲夜「それほどでもありますわ。」

幽香「あるのね。」

咲夜「それでは妹様、絵ができたころにお連れしますからいったんお屋敷に戻りましょう」

フラン「えー」

福太郎「ここにひとりにされて、俺、妖怪に食われたりせん?」

咲夜「妖精にからかわれる程度よ」

福太郎「わぉ、メルヘン」

幽香「アナタが思ってるほど妖精って可愛らしいものじゃないわよ。」

フラン「馬鹿もいるしね」

福太郎「チルノ?」

フラン「そうそう」

福太郎「チルノくらいやったら可愛らしいやん。たぶん、飴ちゃんあげたら普通に帰ってくれるで」

幽香「餌付けが得意なのね。」
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