ｰ博麗神社:境内ｰ

霊夢「あ、そうだ。魔理沙」

魔理沙「なんだ?」

霊夢「アンタ、ヒマでしょ?ヒマよね。だったら福太郎の相手したげなさいよ」

魔理沙「強制的にヒマと断定するなよ。だいたい、ヒマなのは霊夢も同じだろ」

霊夢「私はお茶呑むので忙しいのよ」

魔理沙「ぐうたら巫女」

萃香「守銭奴巫女」

福太郎「脇巫女」

霊夢「オラァっ!」

スパパンッ!
萃香「ぎゃっ…!」

ぴちゅん!

福太郎「守銭奴はアウトやったんや」

魔理沙「お前もアウトだったらあのマッハの拳で殴られてたんだぜ」

福太郎「マッハなん?!」

魔理沙「マッハだ。あれは人じゃないからな」

霊夢「全部聞こえてるんだけど」

魔理沙「聞こえるようにいってるんだぜ」

霊夢「夢想……」

魔理沙「おっと、まずい!さっさと逃げるんだぜっ!」

ガシッ!
福太郎「ん?ぬあぁぁ……!!」




ｰ幻想郷:上空ｰ

魔理沙「やれやれ私は観光業者じゃないんだぞ」

福太郎「痛たたたたっ!腕抜ける!肩外れる!!」

魔理沙「箒によじ登れよ。っていうか落ちたら多分死ぬぞ」

福太郎「せやったら、ちゃんと乗せて飛んでよ。んな、無理矢理かっさらわんと」

魔理沙「馬鹿だな。悠長にしてたら霊夢にしばかれてたぜ」

福太郎「その原因を作ったんは霧雨ちゃんやろ」

魔理沙「何かゾクッとするから魔理沙って呼んでくれ」

福太郎「んっ、わかった。魔理沙ちゃん」

魔理沙「ちゃんはいらない」

福太郎「マリ」

魔理沙「なんで「さ」を省いた!」

福太郎「冗談はさておいて箒に乗ったことは生まれて初めてなんやけど、どう座ったら安定する?」

魔理沙「座りやすいように座る。私みたいに」

福太郎「その座り方したら俺は後ろに転げて落ちそうで怖いんやけど」

魔理沙「文句が多いヤツだな……適当に捕まってろよ」

福太郎「捕まるって……ほんなら肩借りてええ?」

魔理沙「変なことしたら落すからな」

福太郎「んっ……」

魔理沙「……どした?」

福太郎「いや、怖ぁて手を肩に持っていけんという事実」

魔理沙「ビビりか!」

福太郎「遺憾ながら!」

魔理沙「威張るなよ……。ちょっと待てとりあえず降りてやるから」

福太郎「おおきに。」

魔理沙「お気に?」

福太郎「おおきに、ありがとうっていう意味や」