第肆夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「結局、本屋いかずに帰ってきてしもたけど、ええの?」

パチュリー「えぇ。本物の道教書が手に入るだけで十分よ。それに……」

福太郎「それに?」

パチュリー「もう歩きたくなかったし」

クロ「それが本音かよ。っか、帰りの際、普通に私がおぶって帰ったよな」

パチュリー「飛んでいいのならいくらでも自力で移動したわよ」

クロ「飛翔移動は自力に含まれるのか?」

福太郎「まぁ、自分の魔力(霊力?)で浮遊して移動するわけやから自力なんちゃう?」

メリー「ところでそれだと歩くより楽なの?」

パチュリー「魔力は使っても筋力は使わないから身体への負担は少ないのよ」

福太郎「それでもやしになっていくんやね」

パチュリー「そうよ」

クロ「おい、もやしって言われたんだぞ。否定するとか反論するとかしろよ」

パチュリー「自慢じゃないけど、私の戦闘能力は2よ」

福太郎「あれ、一般人でも5ぐらいあったはずなんやけど」

パチュリー「魔力ありなら50万なんて余裕で超えるけどね」

クロ「振り幅けた違いだな」

パチュリー「動かない大図書館は伊達じゃないのよ」

福太郎「ほんなら身体鍛えて動く大胸筋にしましょや」

パチュリー「……そんな女子をみたい?」

福太郎「見てみたいけど、見たいだけでそれ以上の親密度は得たぁないな」

パチュリー「っていうか、大胸筋なら自分のを動かせばいいじゃない」

福太郎「虚弱貧弱無知無能の俺がそんなことをできると思うん?」

パチュリー「よくそこまで自分を卑下出来るわね」

福太郎「へへっ」

パチュリー「この家に来てようやく屋主のドヤ顔を見えたと思ったら何故か卑下した後だったんだけど、現界ではこれが主流なの?」

クロ「コイツが特殊なだけだ。」

パチュリー「……」

クロ「なんだよ」

パチュリー「貴女なら大胸筋動かせるんじゃない?」

クロ「動くか!」

福太郎「っていうか、別に俺は大胸筋が動く女性を見たい訳やないけんね?」

パチュリー「あらそう」

クロ「あらそうって…」

福太郎「まぁ、クロやったらちょっと跳ねたら胸揺れるんとちゃう?」

クロ「なんだそのセクハラ」

福太郎「んー」

クロ「っで、興味なしか!普通にパソコンいじってんなよ」

福太郎「んっ、いや、クロのセクハラ担当は悠で、俺はすっきー担当やから」

すっきー『そんな担当いらねぇっす!』

クロ「妙な担当分けすんなっ!!」

パチュリー「賑やかねぇ」

メリー「楽しいでしょ」

パチュリー「……ノーマルモード並にはね」

福太郎「つまり?」

パチュリー「普通に面白い」

クロ「なんじゃそりゃ」

ラム「こんばんわ」

福太郎「んっ、どうも」

ラム「捜すのにちょっと時間かかったわ。はい、これ」

パチュリー「こんなにたくさんいいの?」

ラム「ええ、大丈夫よ」

福太郎「そろそろ0時やね。」

パチュリー「それじゃあ帰るとするわ。」

福太郎「えぇ、ほなまた」

ラム「えっ?なんでみんな絵の前に移動してるのよ?ちょっと……」


トンッ!
福太郎「んぁ?」
ひゅん…

クロ「あっ!」

すっきー『あっ!!』

メリー「あーーっ!!」

ラム「あ、あれ?パチュリーと福太郎は?」

クロ「……明日の夜中0時までは帰ってこれなくなったよ」
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