第肆夜『福太郎の不思議な日常』
ー夢見長屋近くー
「……様のお通りだ~」
シャン!
『……』
トンっ!
「生きてる者は道を開けろ~」
シャン!
『……』
トンっ!
「……様のお通りだ~」
シャン!
『……』
トンっ!
「生きてる者は道を開けろ~」
シャン!
ー滝田農園ー
福太郎「どうも~」
滝田「おや、福太郎君。いらっしゃい」
福太郎「近くを通ったもんで……クロはちゃんとやってますか?」
滝田「あぁ、しっかりやってくれているよ。今も除草剤を散布してもらってるよ」
福太郎「……クロにさせて大丈夫ですか?」
クロ「どういう意味だ!」
福太郎「いや、野菜や花にもぶっかけそうっておもて」
クロ「正直だなこの野郎!驚きもしねぇし!」
滝田「あははっ。大丈夫、もうワンプール終えたハウスの処理だからね。他の物を枯らすことは故意じゃなきゃ起こりはしないよ」
福太郎「そら安心ですわ」
クロ「何しに来たんだ」
福太郎「菱餅の配布作業終えた帰り」
クロ「あぁ、なるほどな……」
滝田「菱餅?ああ、そうか昨日はひな祭りだったね。」
福太郎「えぇ、そんで知り合いにちょっとシャレにならん量の菱餅もろたんで知り合いにくばっとる途中なんです。あ、よかったら菱餅どうぞ」
滝田「はははっ。まさか、菱餅のおすそわけは初めてだ」
「昇さーん」
福太郎「ん?」
滝田「あぁ、こっちにいるよ。」
「あ、休憩中?」
滝田「そんなところだ。紹介します。こちら妻の……」
霞「滝田霞です。それと、娘の小鈴でーす。はーい、小鈴ちゃん挨拶して~」
小鈴「うー、きょうにちゃ!」
滝田「今「こんにちは」って言ったよね!言ったよね!」
霞「昇さん、興奮し過ぎよ。」
福太郎「ははっ。えーと、初めまして御堂福太郎いいます」
霞「福太郎さん。いいお名前ですね」
福太郎「名前負けしとるとよーいわれます」
クロ「言われてないだろ」
滝田「そういえば……アレは?」
霞「あ、掃除は終わったけど気味が悪いのよね。」
滝田「そうか……」
福太郎「なんかあったんですか?」
滝田「ええと……んー、なんというか……」
霞「変な話しなんですけどね。昨日の夜中に変な声……というか、呼び声?掛け声を聞いたのよ」
福太郎「はぁ、暴走族の集まりとか?」
滝田「いや、私は寝てて気がつかなかったんだけどそういう感じではなかったみたいなんだ」
霞「私も寝ぼけたのかと思ってたんだけど朝起きて外に出てみると紙が落ちてたのよ」
福太郎「紙?」
霞「短冊形に切った紙がたくさんね、こういうのなんだけど」
福太郎「これですか……んー、なんも書いてないんですね」
クロ「クンクン……っ!これは香に混じって死臭がする」
滝田「え?」
福太郎「いやいや、何でも無いですよ。あの、良かったらもろてええですか?」
霞「構いませんけど……」
福太郎「おおきに。ちなみに何時頃のことやったか分かります?」
霞「夜中だったのは確かだけど……正確な時間はちょっと……」
福太郎「んっ、わかりました。」
「……様のお通りだ~」
シャン!
『……』
トンっ!
「生きてる者は道を開けろ~」
シャン!
『……』
トンっ!
「……様のお通りだ~」
シャン!
『……』
トンっ!
「生きてる者は道を開けろ~」
シャン!
ー滝田農園ー
福太郎「どうも~」
滝田「おや、福太郎君。いらっしゃい」
福太郎「近くを通ったもんで……クロはちゃんとやってますか?」
滝田「あぁ、しっかりやってくれているよ。今も除草剤を散布してもらってるよ」
福太郎「……クロにさせて大丈夫ですか?」
クロ「どういう意味だ!」
福太郎「いや、野菜や花にもぶっかけそうっておもて」
クロ「正直だなこの野郎!驚きもしねぇし!」
滝田「あははっ。大丈夫、もうワンプール終えたハウスの処理だからね。他の物を枯らすことは故意じゃなきゃ起こりはしないよ」
福太郎「そら安心ですわ」
クロ「何しに来たんだ」
福太郎「菱餅の配布作業終えた帰り」
クロ「あぁ、なるほどな……」
滝田「菱餅?ああ、そうか昨日はひな祭りだったね。」
福太郎「えぇ、そんで知り合いにちょっとシャレにならん量の菱餅もろたんで知り合いにくばっとる途中なんです。あ、よかったら菱餅どうぞ」
滝田「はははっ。まさか、菱餅のおすそわけは初めてだ」
「昇さーん」
福太郎「ん?」
滝田「あぁ、こっちにいるよ。」
「あ、休憩中?」
滝田「そんなところだ。紹介します。こちら妻の……」
霞「滝田霞です。それと、娘の小鈴でーす。はーい、小鈴ちゃん挨拶して~」
小鈴「うー、きょうにちゃ!」
滝田「今「こんにちは」って言ったよね!言ったよね!」
霞「昇さん、興奮し過ぎよ。」
福太郎「ははっ。えーと、初めまして御堂福太郎いいます」
霞「福太郎さん。いいお名前ですね」
福太郎「名前負けしとるとよーいわれます」
クロ「言われてないだろ」
滝田「そういえば……アレは?」
霞「あ、掃除は終わったけど気味が悪いのよね。」
滝田「そうか……」
福太郎「なんかあったんですか?」
滝田「ええと……んー、なんというか……」
霞「変な話しなんですけどね。昨日の夜中に変な声……というか、呼び声?掛け声を聞いたのよ」
福太郎「はぁ、暴走族の集まりとか?」
滝田「いや、私は寝てて気がつかなかったんだけどそういう感じではなかったみたいなんだ」
霞「私も寝ぼけたのかと思ってたんだけど朝起きて外に出てみると紙が落ちてたのよ」
福太郎「紙?」
霞「短冊形に切った紙がたくさんね、こういうのなんだけど」
福太郎「これですか……んー、なんも書いてないんですね」
クロ「クンクン……っ!これは香に混じって死臭がする」
滝田「え?」
福太郎「いやいや、何でも無いですよ。あの、良かったらもろてええですか?」
霞「構いませんけど……」
福太郎「おおきに。ちなみに何時頃のことやったか分かります?」
霞「夜中だったのは確かだけど……正確な時間はちょっと……」
福太郎「んっ、わかりました。」