第肆夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

レミリア「紅茶を呑むだけでえらく体力使った気がするわ」

福太郎「やっぱり昼間やから?」

レミリア「太陽光じゃなくてアンタ自身に問題があるとは思わないのかしら?」

福太郎「……ははっ」

レミリア「そろそろグングニルで穴開けるわよ」

福太郎「ジャパニーズ冗談ですやん」

クロ「ところで吸血鬼ってなに食うんだ?」

福太郎「モツとちゃう?」

レミリア「私は呑み屋のおっさんか!さっきからずっと!」

福太郎「ほんなら血液?」

レミリア「私は吸血が得意じゃないから」

福太郎「……」

クロ「……」

メリー「……」

レミリア「貴様ら、なんだその目は!!」

福太郎「いや、吸血が得意でない吸血鬼ってなんなんです?」

レミリア「吸血鬼だよ!ヴァンパイア!ナイトウォーカー!」

福太郎「ほんなら、お昼ご飯うどんでええ?」

レミリア「いいわよ。うどん好きだし」

福太郎「……吸どん鬼」

レミリア「変なあだ名作んな!」

メリー「き、吸どん……ぷぷっ」

レミリア「握りつぶしてやろうかお前」

福太郎「まぁまぁ」

レミリア「お前も吸血鬼舐めんな!」

福太郎「んー、なんや楽しいなってきて。今まで来たひとらってちゃらんぽらん言うか、我のつよいひとらやったからツッコミ側やってん。」

レミリア「我が強くないなんて言われたのは初めてだわ……吸血鬼の私が」

福太郎「いやー、せやって萃香ゃんなんか有無を言わさず呑みっぱなしやったし」

レミリア「あれはアル中だからね。逆に同じ扱いされても困るわ」

福太郎「霊夢さんは若干山賊みたいな感じやったし」

レミリア「そういえばよく屋敷にたかりに来るわ。ご飯食べさせてって」

福太郎「チルノは……うん。」

レミリア「馬鹿ね。分かるわ」

福太郎「んっ、でも幽香さんは普通やったかな」

クロ「どこがだよ!あの女は鬼だろ!」

レミリア「鬼じゃないわよ」

メリー「お花の妖怪よね」

クロ「めんどくさいなお前ら」

福太郎「そう考えたら……レミリアはまぁ扱いが楽なひとやなーって」

レミリア「扱いが雑の間違いでしょ」

福太郎「あははは」

レミリア「この野郎……!」

福太郎「さて、んじゃ、昼御飯の準備してこよかな」

クロ「準備ってお湯入れて三分のうどんだろ……」

福太郎「ん、いや、五分」

クロ「やかましい!」

レミリア「はぁ、とんだところに来ちゃったもんだわ」

メリー「……」

レミリア「なに?」

メリー「その羽って本物?」

レミリア「本物に決まってるでしょ」

メリー「可愛い!」

レミリア「あら、小うるさいだけかと思ったら……物を見る目はあるのね。」

クロ「単純だな」

レミリア「……」
バチバチバチッ……

クロ「おい、急に何か禍々しいオーラを溜めるなよ?!」
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