第肆夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「んっ、お茶どうぞ」

悠「ありゃりゃとー」

りんね「ありがとう」

クロ「おい、なんか足りない奴いるぞ」

悠「りんねさん、また何かのパーツ落したんスか?」

クロ「その足りねぇじゃねーよ!」

りんね「そういえばバレンタインが近いわね。ふたりはどんなチョコが好き?私用意するわよ。お世話になってるし」

福太郎「んー、そんな気を利かせんでもええですよ」

悠「おれは根本的にチョコが嫌い」

りんね「……先生のこと嫌いなのね。うっうっ」

福太郎「そんなキャラやったっけ?」

悠「じゃあ、チョコ以外でなんかくださいな」

りんね「チョコ以外……わたし?」

悠「いらない」

福太郎「全体ってことなんか、それともパーツを渡されるんゃろか」

クロ「腕、足……っていやだな」

悠「嫌とかいうレベルじゃないだろ。パーツだけ送られてくるってサイコホラーだぞ」

りんね「そんなことし~ま~せ~ん!……でも、欲しいんだったら……///」

悠「ツンデレこじらせておかしなことになってる」

福太郎「ベースがツンデレやったんかも判別でけんなコレ」

りんね「それで、私を貰ってくれるの?」

悠「うち、犬と猫いるから」

福太郎「そんなペット居るから感覚」

りんね「ペット感覚ってなんかいやらしいわね♪」

悠「……」

福太郎「……」

りんね「男の子の視線ていつになってもドキドキするわ」

クロ「病院行け」

悠「病院……エンバーミング(死体修復)じゃね?」

福太郎「ああいうんてどこに依頼するん?」

悠「んー、1葬儀社、2専門業者の2箇所かな。
葬儀社へオーダーする場合、葬儀の一環としてエンバーミングを組み込むことができるけど、専門業者に直接依頼する場合は、葬儀とは全く別に進める必要があるから注意な」

福太郎「ほうほう、そーなんや」

りんね「私も知らなかったわ」

悠「ちなみにエンバーミングの申し込みは、本人の生前申し込みか2親等以内の遺族の承諾による申し込みが大前提だ。生前にご本人が申し込みを行っていたとしても、2親等以内からの拒否があればエンバーミング処理を行うことができない。あと、エンバーミングの申し込みに必要なものは、依頼書、印鑑、死亡診断書のコピー、故人の写真、衣装、装着してほしいもの(入れ歯やウィッグなど)だ」

クロ「しっかし、なんの役にも立たない知識だな」

悠「そうか?例えばもし、福ちゃんが木端微塵になったら葬儀するとき治して欲しいだろ」

すっきー『最低な例えっすね』

メリー「へんなこといのやめて!!」

クロ「お前が木端微塵になれ」

悠「例えばって言ったのに」

福太郎「そもそも木端微塵になったら、さすがに直すんは無理ちゃう?」

悠「まぁ、そりゃそうか。でも、基本的には腐敗が進みきってたり、長期たった水死体、丸焦げ以外はほぼ不可能なく直せるらしいぞ」

福太郎「ほー、それは凄い」

クロ「てか……なんでこんな話しになったんだか……」

りんね「ほんとにねー」
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