ｰ滝田農園ｰ

滝田「まぁ、こんなところですね」

福太郎「色々とありがとうございます」

幽香「あのトマト苗はいただけるのかしら?」

福太郎「幽香さん、それは……」

滝田「えぇ、差し上げますよ。」

幽香「まぁ、嬉しいですわ。成長するまでは毎日クロが見に来ますので」

クロ「なんでやねん!」

幽香「ヒマなんだから良いでしょ」

クロ「ヒマじゃねーよヒマじゃ!」

福太郎「なんや騒がしいてすんません」

滝田「はっはっは、良いですよ。私も若い人と話せて楽しいですからね。」

福太郎「滝田さんも十分まだ若い方のような気が…」

滝田「いやー、この中だと私が一番年上でしょう」

福太郎「ええと……」

幽香「……」

クロ「……」

福太郎「そーですね。それより、ここの管理はおひとりで?」

滝田「基本はひとりですね。忙しい時にはバイトも入れますけど」

幽香「あら、それならちょうど良かったわね。」

クロ「色々と何がだよ……」

幽香「犬だけに荷馬車のように働きなさい」

クロ「犬なのに荷馬車ってなんだ!ってか、犬じゃねぇ!!」

滝田「あのふたりはNSCとかを目指してるのかい?」

福太郎「わはは本舗の方です」

クロ「ちがうわっ!」

幽香「何か分からないけど下品なギャグをやる女芸人のポジションを宛がわれたのなら殴るけどいい?」

福太郎「よーわかっとるやないですか。けど、殴るんは堪忍してください」

幽香「チャージしとくわ」

福太郎「チャージ?」

幽香「力をためる……って奴よ」

福太郎「次のターン痛恨の一撃?!」

クロ「滝田さんが困ってるからやめろよ」

滝田「ふむ、こういうやりとりが今の流行りなのかい?」

福太郎「いえ。話しは変わりますけど滝田さんご家族は?」

滝田「いますよ。あっ、そうだコレ見てくださいよコレ」

福太郎「携帯?この子は?」

滝田「娘です。可愛いでしょう。愛らしいでしょう。」

福太郎「んー、お孫さんですか」

滝田「そうなんですよ!目元なんか私そっくりでしょ!」

幽香「さっき、育苗の手順を説明してるときよりテンションが上がってるわね。」

クロ「娘に目が無いんだろ」

幽香「植物には芽が出るのにねぇ」

クロ「アンタ、最近キャラがブレてないか?」

幽香「……チャージ2よ」

クロ「こっそりと二倍の二倍してんじゃねぇよ!」

滝田「そういうときは大防御とかアストロンでターンを消費するといいよ」

クロ「意外とゲーム通か!」

福太郎「防御も鉄もブチ抜けそうな人やけどね。」

幽香「ふふっ」