第肆夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「すぅすう……」

幽香「よいしょっ」

グシャッ!
福太郎「ふもっふ!?」

クロ「なんだ?!」

福太郎「あばばばっ」

幽香「あら、いつもひとに踏まれやすい位置で寝てるわね貴方。」

福太郎「き」

幽香「き?」

福太郎「気のせい……やと、思うんですけど。狙って飛び降りてきませんでした?」

幽香「うふふ」

福太郎「YESともNOともいわんのですね」

クロ「……」

幽香「あらなぁに?」

クロ「別に」

幽香「言いたいことがあるなら言った方がいいわよ。言葉にしないと伝わらないってこと沢山あるし」

ひゅっ!
クロ「そうかもしれねぇけど!鼻っ先に日傘を突き付けられて言えると思ってんのか!!」

幽香「言えばいいじゃない。言いたいことがあるのなら……だけど。」

福太郎「クロ、ある?」

クロ「ねぇよ!」

福太郎「ないそうです」

幽香「あっそ」
ひゅんひゅん

クロ「素振りすんな素振り」

メリー「んんっ……なに騒いでるの?」

幽香「ほんとよねぇ。こんな夜更けに大声出して恥を知りなさい」

クロ「だれのせいだ!だれの!」

幽香「誰のせいなの?」

クロ「くっ……」

福太郎「典型的ないじめられっ子やな」

クロ「あっちがイジメっ子なだけだ!」

福太郎「イジメっ子ていうほど可愛いもんなんかな」

幽香「ん?」

ガシッ…メリリっ
福太郎「んっ、肩が無くなるかもしれへん」

クロ「抵抗しろ抵抗!!」

メリー「んんっー、うるさいなぁ」

幽香「貴方たちもう少し静かになさいメリーが目をさましちゃったじゃない」

メリー「あっ、ゆうかりん!!」

幽香「こんばんわ、いい子にしてたかしら?」

メリー「えぇ、してたわ」

クロ「私らとメリーでここまで態度が違うってどうなんだ?」

福太郎「いや、ある意味、変わらずやろ。」

幽香「ふふっ」

クロ「笑ってやがる」

メリー「ゆっくりしていくの?」

幽香「そうねぇ。まぁ、二日くらいは居ようかしら。構わないわよね?」

福太郎「ウチは別にええですよ。クロよろしゅう」

クロ「わかってたけど私か私が世話係か!!」

福太郎「コンシェルジュ」

クロ「いいようにいってんじゃねーぞ!」

メリー「明日遊ぼうね。」

幽香「ふふっ、いいわね。」

クロ「はぁぁ……。」
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