第肆夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「もちあきたー」

福太郎「そら、飽きるやろ」

悠「気を利かしてか、きなことあんこも一緒に並べてくれたんだけど……メインたる餅は変わりませんからっ!」

福太郎「せやね」

メリー「デザートをいっしょに食べれると思ったらいいんじゃない?」

悠「……」

グィグィ
メリー「やぁだーっ!スカート引っ張らないで!!」

福太郎「悠、メリーちゃんに八つ当たりはやめたって」

悠「そうだな。今のは大人げなかった。なので普通にめくろう」

メリー「変態っ!」

福太郎「白」

メリー「ご主人様も見ないで!」

クロ「なにやってんだお前ら」

福太郎「んー、メリーちゃんを愛でとる?」

メリー「ただのセクハラ!」

悠「クロはこの寒い中を庭でも駆けてたのか?」

クロ「犬じゃねーよ!」

りんね「こんにちは」

福太郎「んっ、センセ。どうも」

悠「どもー」

りんね「はい、これおすそわけ」

ごとごと

福太郎「いつもなんやかんや貰ってすんません」

りんね「いいのよ。お隣さんなんだし、いっぱいお世話になってるしね」

クロ「残骸集めをか」

福太郎「っで、これなんですのん?」

りんね「お餅」

悠「……」
ズブブブッ

クロ「おい、炬燵の中に沈んでいくんじゃねーよ」

りんね「あら、こたつ囲い?」

福太郎「何言うとるんですか」

スポッ
悠「そもそもあれはコタツの中に潜ってやる体位じゃないし」

クロ「いいからでてこい」

悠「だが断る!なんだったら足突っ込んでもいいぞ。おれは顔を股に挟んで貰って一向に構わんから」

クロ「黙れ変態」

りんね「え、いいの?」

福太郎「センセ……」

りんね「じ、冗談よ。冗談ホホホッ。お手洗い借りるわね」

ズルッ

悠「へっ?」

ゴッッ!グチャっ……

福太郎「わぁ……なんもないところ転んだセンセの後頭部が悠の頭にぶつかって超惨劇……」

メリー「ご主人様、冷静に誰に説明してるの?」

りんね「痛っ……あ、大丈夫?みんな怪我してない?」
でろっー

福太郎「少なくとも頭が半分に割れて色々タレとるセンセより怪我人は居らんと思いますよ」

悠「……」

クロ「その……大丈夫か?」

悠「正直、痛くは無い。痛くは無いけど頭上で骨が砕けて肉が潰れる音と色んな液体と肉片がこぼれ垂れてくるこの感触にSAN値が激減していってる」

福太郎「たぶん、悠やないと大事になっとったやろな」

悠「お風呂貸して……」

福太郎「ええよ。お湯はいってないから、シャワーしながらいれてつこうて」

りんね「ごめんなさいねぇ。先生ドジで」
でろでろ……

クロ「いいからアンタはとっと再生しろ」
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