第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠(女)「まいど」

福太郎「いらっしゃい。今日は、そっちのゆうなんや」

悠(女)「嬉しいだろ?嬉しいよな。」

クロ「おい、あいつ自分で完結しやがったぞ」

福太郎「あいかわらずのゆうちゃん節がさく裂しとるなぁ」

悠(女)「そんな可愛いだなんて本当のことばっかり」

クロ「いってねーよ」

悠(女)「うん、知ってる。いってみただけ」

クロ「ムカつくところは同じだな」

恋「結局は悠じゃからな」

福太郎「んっ、恋ちゃんもいっしょやったんゃ」

悠(女)「少しでもあーしから離れたくないんだよな。」

恋「寝言は寝ていえ」

悠(女)「へいへい、あーしが男の方でなくてすいませんでしたぁ」

恋「べ、別にそんなことは誰もいうとらんじゃろがっ!いい加減にせい!」

悠(女)「どう思う?」

福太郎「なんか見ててあったかぁなる」

クロ「私はなんかイラっとしたぞ」

恋「それはそれでどういう意味じゃ」

悠(女)「ラヴ米豊作は春にでもしてくれ」

恋「全くもってお前の発する言葉は意味不明じゃ」

悠(女)「分かりやすく端的にいってやろうか?ん?いいのか?」

恋「……やめい」

メリー「諦めたよ。ご主人様」

福太郎「なんかを感じっとたんやろね」

悠(女)「名前が恋だけに恋する乙女ってか……なめんにゃ!」

恋「誰が恋する乙女か!」

福太郎「ってか、今噛んだなぁ」

メリー「なめん「にゃ」だってなめん「にゃ」。あははっ!」

悠(女)「福ちゃん。デコピンしていいかな」

福太郎「んっ、アカンよ」

恋「なにかあるたびに暴力を振るおうとするのはやめい。」

悠(女)「暴力じゃなくて教育だ」

福太郎「それって駄目なセリフベスト5くらいにはいるよな。自分を正当化させるためのいい訳」

悠(女)「そういうこという奴はぶん殴られてもしかたないよな」

クロ「お前がいまいったんだろ!」

悠(女)「あーしはそんな厳しくないよ。」

恋「確かに引くほど甘いな」

福太郎「娘に?」

恋「娘にじゃ」

悠(女)「いやぁ、そんなことないよぉー」

クロ「ムカつく面だな」

悠(女)「クロももうちょっと可愛げがあったらなぁ。ぺろぺろするのに」

クロ「やめろボケ」

福太郎「クロはこれがええんゃん」

悠(女)「なるほど、盲点だった」

クロ「お前らなぁ……」
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