第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー夢見長屋近く:広場ー

福太郎「……」

チルノ「ねーねー」

福太郎「えーと……」

悠「福ちゃんめーっけ」

福太郎「あ、悠」

悠「こんなところで絵描いてるのか?ん?」

チルノ「ジッ!」

悠「リアルなコスプレだな」

福太郎「コスプレや無くて生やで」

悠「マジか……へぇー、ほー」

チルノ「アンタ誰」

悠「誰というお前がだれじゃい」

チルノ「あたいはチルノだ!」

悠「おれは小鳥遊悠だ」

チルノ「たたなし?」

悠「悠でいい。お前の様なタイプは絶対に覚えないからっていうか寒っ…」

福太郎「この子、氷の妖精らしいで」

悠「うぉぉ……おれの天敵かっ。」

福太郎「なんで?!」

悠「おれは寒いのが超級に苦手なんだ…。」

福太郎「そういえばいうてたね」

チルノ「ふふん。あたいがその気になったらあんたなんか即氷漬けなんだからね」

悠「おれだってその気になったら一瞬でチルノの服をひんむくっこと出来るんだからな」

福太郎「チルノにやったらあかんて……イヤ、他の人にもやったらアカンけど」

チルノ「服脱がされてなにが怖いの?」

悠「そりゃ、いろいろとなぁ」

福太郎「いや、俺に振られても」

悠「あれ、お福太郎君は女のお裸はお嫌いですか?」

福太郎「そりゃ、男やし好きやで。ヌルイラヴコメとかも大好きやし」

悠「いえーい!」

福太郎「いえーい」

パシッ!

チルノ「あたいもやる、いえーい!」

パシッ!パシッ!
悠「冷たっ!」

福太郎「つめたぁ!」

チルノ「あははっ」

悠「さ、さすが氷精……触るだけでもしもやけか」

福太郎「ホンマ……ビックリするわ」

チルノ「そうだ!福太郎、あたいの絵描いてよ!」

福太郎「あ……」

悠「……」

チルノ「ダメなの?」

福太郎「……」

悠「チルノ、実はな絵具がもうないんだよ。」

チルノ「えー!」

悠「代わりといっちゃなんだが。これ貸してやるよ」

チルノ「なにこれ?」

悠「ゲーム機だ。みてろよ。ここのボタンを押すと」

チルノ「おっ!すっげー動いてるし音が鳴ってる!これ、まほう?」

悠「科学かな。ほら、此処押したらこうなってこうなるんだ。やりたいか?」

チルノ「やるやる貸して貸して!」

悠「ほれ。」

チルノ「わーい!」

福太郎「えーと、ありがと」

悠「いいんだけどさ。描いてやれば?」

福太郎「うーん……まぁ考えとく」
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