ｰ福太郎の部屋ｰ

恋「言いたい放題いいおって……!」

悠「えへへ」

恋「褒めとらんからな!」

悠「福ちゃん、なんかあったかいものあるかな」

恋「恋の話を聞け!」

福太郎「聞いたげなよ」

悠「しかたないなぁ。なんだ?どうした?」

恋「なんだどうしたじゃなく!」

悠「じゃなく?」

恋「もうすこし労われといっとるんじゃ!」

悠「ほむ……いや、ふむ。福ちゃん、これをちょっと持っててくれ」

福太郎「ん?板?」

悠「せぃっ!」

ゴッ!バキン!

福太郎「板割ったな」

悠「ふふっ」

クロ「なんだそのドヤ顔。」

恋「頭が悪いのか、性根が悪いのか……」

クロ「両方だろ」

悠「板割れといったから割ってやったのになんだその態度は!」

福太郎「まぁ、どう考えても字が違うんやけどね」

恋「恋は不幸じゃ……京の山で静かに暮らして居ったのに、このような輩に……」

悠「その割にはゲームしたり漫画読んだりごろごろしてスィーツ食ったりしてるよな」

クロ「満喫してんじゃねーか」

恋「ちが、それは仕事を終えた自分へのご褒美じゃ」

悠「OLかよ。」

恋「やかましい!」

福太郎「でも、聞く限りは結構充実した毎日を過ごしとるんちゃうの?」

恋「そんなことは……ない」

悠「間があったじゃねーか。いい加減におれの下で働けることに喜べよ」

恋「そういう言い方するから認めたくないというとるんじゃ!」

悠「あはは」

恋「なんでわらっとる!」

福太郎「言い方はともかく悠やってホンマは別に恋ちゃんのことを小間使いにはおもっとらんのやろ」

悠「え……あー、うん」

クロ「絶対に嘘だろ」

メリー「一瞬何のことって顔したよね」

恋「恨めしい……」

クロ「っか、よぉ……お前だって座敷童子なんだろ?だったらとっととコイツの家から出ていけばいいじゃないか。そうすれば勝手に没落するだろ」

福太郎「んー、そういえば座敷童子が居る家は繁栄する半面。おらんよーなったら潰えるっていうもんな」

恋「無理じゃ」

クロ「なんで」

恋「コイツに恋の本体を捕えられておる」

福太郎「んー、そういえば人形が本体やったね」

悠「別に捕えちゃいないだろ。定期的に綺麗にしてやってるし傷もちゃんと直してやったじゃないか」

恋「それについてはまぁ……感謝しておるが」

福太郎「んで、今はどこに置いとるん?」

悠「ちゃんとガラスケースの中にいれてあるぞ。左右にはギギネブラとフルフルのフィギュアが並べてある。」

恋「最近、なんぞ夢見が悪いと思ったらそのせいか!!」

福太郎「確かにそん組み合わせは夢見悪そうやな。」

悠「ジェイソンとかフレディのが良かったかな」

恋「なお悪いわ!!」