第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「はぁー……。」

チルノ「ひーまーー!外であそびたいーーー!!」

福太郎「外は……あかんやろ」

チルノ「ムキー!なんでよっー!」

福太郎「なんでて……」

彼女の背中から生えてる(出てる?)六枚(個?)の氷羽根。他のことはともかくその氷羽根だけは目立つってしょうがない。

チルノ「なんでよ!」

福太郎「えと、その羽根は隠せるん?」

チルノ「なんで隠さなきゃいけないの?」

福太郎「質問に質問で返された……。えとな、こっちの世界では羽根の生えた人はおらんのよ」

チルノ「あたい人じゃないもん」

福太郎「んー、えとー……妖精がおらんのよ。せやから他の人がびっくりしてしまうやろ」

チルノ「あたい人を驚かすの得意よ!」

福太郎「んん……どー説明したもんやろかなぁ。」

すっきー『あはは。夢見長屋の周りでだけなら大丈夫じゃないですか?』

福太郎「うーん……チルノ」

チルノ「なに?」

福太郎「ちょっとだけやったら外で遊んでもええけど、約束や。絶対に俺の視界に入っとる事、空を飛ばない、ちゃんということ聞く。」

チルノ「うん、うんうん。」

福太郎「チルノは賢いけん約束まもれるな?」

チルノ「ちょー大丈夫!」

福太郎「ほな、外いこか」

チルノ「おー!」

ミツバ『あ、ぼくも行きますよ~』





ー夢見長屋近く:広場ー

福太郎「ここらなら人通りも少ないしええやろ。」

チルノ「遊んでいいの!いいの!」

福太郎「ええで。ただしここから出たらあかんよ。ミツバと追いかけっこしてしみ。捕まえれたらお菓子買ってるわ」

ミツバ『チルノさん、こっちですよー』

チルノ「よぉーし待てーーー!」

福太郎「さて……。俺はのんびりと絵でもか描こかな。」


~数分後~


チルノ「つかまえたー!」

ミツバ『ふえぇ~』

福太郎「早っ…」

ミツバ『チルノさん元気良すぎですぅ~』

チルノ「えへへ。あ、福太郎なにしてるの!!なにしてるの!」

福太郎「ん、ちょっとお絵かきやな」

チルノ「これあっちの木だよね!」

福太郎「せやで、これが向こうのビル……いや、向こうの長い奴や」

チルノ「すげーうめー!!」

福太郎「いや、はは。ヘタの横好きやけどな」

チルノ「ねーねー、ねーねー」

福太郎「んー?」

チルノ「あたいも描いて!描いて!」

福太郎「へ?」

チルノ「あたいの絵描いてよ!」

福太郎「えーと……」

チルノ「持って帰ってみんなに自慢するから!ねっ、お願い描いてーー!」
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