ｰ福太郎の部屋ｰ

福太郎「悠、明太子もろた……」

悠「いただきます」

クロ「喰い気味だな?!」

悠「明太子大好き、生の魚卵大好き。」

福太郎「タラコは?」

悠「あー……明太子のが好きかな」

クロ「今さっき魚卵大好きっていったばっかりだろ」

悠「細かいことは良いんだよ」

クロ「うぜー」

悠「とりあえず、生でビールをお願いします」

クロ「何様だ」

福太郎「んっ、まぁそのつもりでさそたわけやし」

悠「やさしいなー、福ちゃんとなら寝れるわ」

福太郎「俺は嫌やわ」

悠「照れちゃってかわいいなぁ」

クロ「やっぱりそっちの性癖かお前」

悠「いや、さすがのおれもリアルに男と寝たことはない。元男も含む」

クロ「聞いてねぇ」

福太郎「はい、どうぞ」

悠「わーい、ありがとー」

メリー「ぶるぶる」

福太郎「メリーちゃんが怯えとるけんやめたって」

悠「なんでだよ」

クロ「お前の想像している五倍くらい気持ち悪いからだよ」

悠「あははっ、冗談ばっかり」

クロ「チッ」

福太郎「マヨネーズいる?」

悠「いや、おれはいらない。福ちゃんは明太マヨにするのか?」

福太郎「んー、せーへんね。ミディアムレアに焼いたりはするけど」

悠「ふー、おれは生派だな。」

福太郎「生好きそうやもんな」

悠「生大好き」

クロ「お前がいうとなんかいやらしーな」

悠「そういう考え方してるクロがやらしーんだよ」

クロ「ブッ殺す!表でろ!」

悠「寒いから嫌!」

福太郎「完全に暖簾に腕押しやな」

悠「寒いのに元気なワンちゃんだな」

クロ「怒りで血管ブチ切れそうなだけだ」

悠「高血圧?」

クロ「そういういみじゃねぇっ!!」

悠「赤いもの見て興奮したのかな」

福太郎「いや、犬はそーいうんないやろ」

悠「じゃあ、唐辛子かな」

クロ「お前にイラついてるんだよ!」

悠「これいいな。すごく辛くておれ好みだ」

福太郎「せやけど悠ってワサビ駄目なひとやろ?」

悠「それ以外の辛みは大抵平気だ。ジョロギア奥歯で噛みしめろとかいわれなきゃだけど」

福太郎「それは耐えれる人、おらんと思う」

悠「デスソースとかも無理かな。おれのオフクロは全然平気なひとだったけど」

福太郎「めっちゃ辛党なんねや」

悠「そうなんだよな。多分おれの酒呑みの血と舌のかんかくはお母譲りだ」

クロ「オフクロなのかお母なのかいい方を固定しろよ」

悠「ママン」

クロ「チッ、チッ、チッ」

悠「舌打ち雀が鳴いておるわ」