ｰ福太郎の部屋ｰ

りんね「へっ、へっくしゅん!」

ブシュッ!
べちゃっ……
悠「……」

りんね「あっ、ごめんなさい。ツバとかとばなかった?」

でろっ……
悠「……」

福太郎「ツバ以外のもんがびっちり付着しとるね」

悠「おれも返り血にまみれることはあったが、内臓(モツ)や肉片を浴びたのは初めての経験だ……」

クロ「ってか、くしゃみで内臓(もつ)が出ちゃダメだろ」

悠「福ちゃん……」

福太郎「んっ、お風呂つこうてくれてええよ。そのあいだに洗ろて乾かしとくし」

悠「スマンな」
脱ぎッ…

りんね「じーっ」

悠「なに見てる」

りんね「いや、見てないわよ?」

福太郎「めっちゃガン見ですやん。ってか、とっととハミでとるモツを中にしもてくださいよ」

悠「目つき」

とすっ!
りんね「きゃっ、もう!なにするのよ～!」

ぐぐぐ～
悠「わぁ、刺さったまま突き進んでくる、めちゃくちゃこええぇ……」

福太郎「全人類最凶悪の必殺技、目突きの攻略法があったんやね。」

悠「突き刺さって踏み込んで来てるのは攻略してないだろ。っか、やめて感触が気持ち悪すぎる!」

ポンっ!
りんね「あら、着いていっちゃったひとつ返してくれる?」

悠「……福ちゃんおれ、自分の指先がどうなってるかみたくないんだけど白玉ほどの大きさのものが指に刺さってる感触があるんだけど」

福太郎「B級のスプラッタ映画みたいなことになっとるよ」

りんね「よいしょっと」

きゅぽっ!

悠「お風呂入ってくる……」

福太郎「んっ、ごゆっくり」

りんね「あっ、せめてものお詫びに背中流しましょうか?」

悠「アンタが入ったら血まみれで取り返しのつかないことになるよ!!」

バタン!
りんね「怒りっぽいわねぇ」

福太郎「怒りっぽいいうかなんというか……」

クロ「いいから、腹塞げよ…。鮮血が滴りまくってんぞ」

りんね「いやん///」

クロ「いやんじゃねーよ……」

福太郎「クロ、雑巾と消毒用のアルコール」

クロ「はいはい……」

すっきー『一気に殺人現場みたくなってるっすね。』

福太郎「この部屋もルミノール検査したら全面光るんやろなぁ」

りんね「うふふ」

クロ「笑ってやがる」

福太郎「余裕やなぁ」

りんね「それより、みんな風邪には気をつけなくちゃ駄目よ?くしゃみした私がいうのもアレだけど」

福太郎「センセはもっと別ンことに気ぃつけてください」

りんね「そうよねぇ。私ドジだから」

クロ「ドジで片づけられねぇよ」