第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ぴんぽーん

福太郎「ん?はーい?」

りんね「こんにちは」

福太郎「あら、センセ。こんちは」

りんね「ふふっ、福太郎さん。お肉好き?」

福太郎「肉ですか?えぇ、まぁ好きですけど」

りんね「なら、良かったわ。はいこれどうぞ」

福太郎「ん?……って、肉の塊?どないしたんですかこれ」

りんね「知り合いの精肉業者のひとがくれたのよ」

福太郎「精肉業……」

りんね「あら、なーに?」

福太郎「いや、センセの交友関係が幅広いなーと」

りんね「学校の方で職場見学に行った時に知り合いになったのよ」

福太郎「……へぇ」

りんね「あっ、知り合いといってもプラトニックよ?身体の関係なんてそんなの……」

福太郎「聞いてまへん、聞いてまへん」

りんね「あらもう、ヤダ、私ったら。ふふふっ」

福太郎「せやけどコレ……かなりの量やね。ホンマに貰ってええんですか?」

りんね「えぇ、うちの冷蔵庫にはまだあるし。ほら、私ってどちらかといえば菜食派だから」

福太郎「……へぇー」

りんね「あっ、でも食べないわけじゃないのよ?健康を考えて野菜中心の生活をしてるだけで」

福太郎「健康……健康ねぇ。」

りんね「でも、若い肉体をむさぼろうとかそんな卑猥なことを考えては……」

福太郎「いや、それも聞いとらんです」

りんね「あら、もういやん///」

福太郎「……」

クロ「お前ら……玄関先でなに話してんだよ」

福太郎「えーと、肉の話し?」

りんね「肉棒?!」

福太郎「いうてまへん、いうてまへんから」

りんね「やーんもう、私ったら///」

クロ「相変わらずピンク脳だな」

福太郎「確かに脳はピンク色しとるけどね。こん人」

クロ「中身的なこというな……想像しちまうだろ」

りんね「中身だなんて……見る?」

クロ「やめろ……。」

りんね「ふふっ、それじゃあ。またね」

福太郎「あっ、ちょいと」

りんね「なーに?」

福太郎「今夜、予定あります?」

りんね「えっ、そんないきなり夜の予定だなんて……でも、全然空いてるわよ。ホテル?」

福太郎「ちゃいますし、だんだん露骨になっとりますよ」

りんね「こほん」

福太郎「今夜、せっかくなんでこの肉で焼き肉でもしましょーや。りんねセンセもいらしてください」

りんね「あら、いいの?」

福太郎「そら、こんなええ肉くれるさかい。」

りんね「それじゃあ、今夜お邪魔するわね。じゃーねー」

福太郎「は……い?」

クロ「なぁ、もしかしてアンタバトミントンかテニスしてたか?」

りんね「あら、正解!そうなの昨日ちょっとだけテニスしてたのよ。おかげで昨日はぐっすりだったんだけどなんで分かったの?」

福太郎「後頭部にラケットささっとりますよ……」
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