第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

クロ「結局なんの手がかりもないうえに進展もないな」

福太郎「ほんまになぁ」

悠「だなぁ」

クロ「うわっ!!」

福太郎「んっ、いらっしゃい。」

悠「うん。それで何の話し?」

クロ「知らないのになんでさも当然のように参加してるんだよ」

悠「おれはなただその場の空気になじもうとしてるだけのひとなんだよ」

クロ「それはそれで悲しいやつだな」

悠「まあな」

福太郎「それはおいといて、なんか用事?」

悠「いや、遊びに来ただけ。あと、これは手土産の肉まん。」

福太郎「そら、おおきに」

悠「肉まんといいつつあんまんしかないんだけどな」

クロ「だったら初めからあんまんて言えよ」

悠「……」

クロ「無視かこの野郎!」

悠「お茶貰える?」

福太郎「んっ。冷たいンとあったかいンと熱いンとどれがええ?」

悠「冷たいので」

クロ「なんで寒いのが苦手なくせに冷たいの呑むんだよ」

悠「おれはやや猫舌なんだよ。だから、飲み物は冷たいのがいい」

福太郎「クロは?」

クロ「温かいのと熱いのの差はなんだ」

悠「温かいのはあったかくて熱いのはカップが融解寸前なんだろ」

クロ「のめるかっ!」

福太郎「いや、そないなもんでけんから」

悠「どうすればいいかな。融解寸前に耐えきれるカップとそれほど熱い液体をどう準備するかだな」

クロ「いや、するな」

福太郎「ってか、それは飲み物なん?」

悠「溶解した鉄とかだろ」

クロ「そんなもん飲めないし何の拷問だ!」

悠「煮え湯を飲まされるとはこのことだよな」

福太郎「煮え鉄やけどね」

クロ「だからのまねーっての!」

メリー「……何の話ししてるの?」

福太郎「んー……拷問の話しやろか」

クロ「してねーよ。茶の話しだったろ」

悠「昔の拷問方法に砂鉄を飲まされて殺されるってのがあったな」

福太郎「んっ、そういえば斬首は拷問何かえ?」

悠「それは死刑だろ」

福太郎「んっ、そっか」

クロ「本当に何の話しだよ……。」

悠「そういえば、階段下でトマトケチャップになってたりんねさんが居たな」

福太郎「また落ちたんやな……。」

悠「あの人はむしろあの再生能力があるから生きてけるのかもな……ドジのレベルが災難すぎるし」

福太郎「こけた先には堅いもんや角があるし」

クロ「よろければ車道に出て惹かれる」

悠「高い所からは落ちる」

メリー「ドジっていうか呪われてるね……怖い」

悠「メリーちゃんが呪いが怖いっていうと何か笑えるな呪い人形なのに」

福太郎「いや、メリーちゃんはローゼンメイデンやし」

悠「予想外?!」
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