第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ふむ、謎やな」

悠「どうしたんだい、福ちゃん、何が謎なんだ!おれにいってみろ!解決して見せる!!」

福太郎「寒うなったけん炬燵出したんやけどなぜか陣取られとる」

悠「あー、それはアレだ弱肉強食な世の中だからだ」

クロ「出てけ」

悠「いやー、炬燵から出されたらしんじゃうぅぅーー」

クロ「うぜぇ」

悠「いやー、炬燵いいわ。最高」

クロ「いいから出てけよ」

福太郎「そういうクロも炬燵から出ようとせんよな」

クロ「寒いんだよ」

悠「全身毛皮のくせに」

クロ「黙れ」

恋「騒がしいのぅ。少しは落ちつかんか」

クロ「うるせーのはお前だ生足」

悠「のーぱん」

恋「やんのか!!」

りんね「ノーパンだなんて……先生もしちゃおうかしら、うふふ」

福太郎「カオスやなぁ」

すっきー『ただ、誰ひとり炬燵から出ないっすね』

福太郎「人間のエゴっていうもんやで」

すっきー『あの中に人間はひとりも居ないっすよ』

福太郎「悠。すっきーが悠は人間ちゃうって」

悠「いきなり喧嘩売ってくれるじゃねーか。どこだこら、今日という今日は足腰立たなくなるまで攻めてやるからな」

すっきー『なんでそういう部分だけ抜粋していうんすか!!』

福太郎「いや、伝えた方がええかと思て」

悠「おらー!こっちこいやこっち!」

クロ「いや、テメーがいけよ」

悠「炬燵から出られないだろ」

恋「カタツムリか」

りんね「えっ、かわかむり?!」

悠「殴っていいっすか?」

りんね「ち、ちょっとだけなら」

恋「おい、この女変態じゃぞ」

悠「そんなこと初めから分かってるよ」

クロ「まともな奴がいない」

福太郎「やめてやー。悠がセンセ殴ったら頭がぐっちゃぐちゃになるやろうし」

悠「そんな本気では殴らんよ」

福太郎「ほんきでなーても……もろいでこのひと?」

悠「……確かに」

りんね「もー、先生そんなに緩くありませんよ!!」

クロ「なんの話ししてんだよ……。」

恋「恋はグロいの嫌いじゃ」

悠「これから毎晩スプラッタ映画流すか」

恋「なんの嫌がらせじゃ!」

福太郎「冬は夜が長いしな」

恋「そういう問題ではない!」

りんね「でも、映画とかは結局作りものよね。あんな風に出血したり、内臓が飛び散ったりしないっていうのが多いもの」

福太郎「そりゃセンセはからしたらなぁ」

悠「あー、でもおれもたまにいわれるよ」

福太郎「なにを?」

悠「おれと一緒にいるとアクション映画の迫力が半減するって」

福太郎「二代目ジャッキーチェンでも目指したらええんちゃう?」
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