第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「チルノは幻想郷の人なんやな?」

チルノ「あたいは氷の妖精よ。人間じゃないわ」

福太郎「細かいことはええやん」

チルノ「エエヤンってなに?」

福太郎「えーと、「ええ」って標準語ではなんて教えたら分かるんやろ?」

すっきー『いいじゃないかってことです』

福太郎「あぁ、それや。細かいことはイイジャナイ」

すっきー『片言になってますよ』

福太郎「意識していうたらどーもあかんは……。こっちきて大分なるのになぁ。」

チルノ「なんの話ししてんの?喋り方が変て話し?」

福太郎「ルーミアにも同じこといわれたなぁ……。あ、もしかしてチルノはルーミアと知り合い?」

チルノ「友達!」

福太郎「そかそか。それで、ルーミアに俺のこと聞いてここに来たん?」

チルノ「そーだ。福太郎も心が読めるのか?」

福太郎「そんな特殊能力はないなぁ。」

チルノ「じゃあ、何ができるんだ?」

福太郎「えーと…………。普通の人間なんで人並なことしかできんなぁ」

チルノ「……空を飛んだり?」

福太郎「えー、普通の人間て空飛べるん?」

チルノ「飛ぶよ。巫女とか魔法使いとかメイドとか」

福太郎「巫女と魔法使いはともかく……メイドて…」

チルノ「さくやはナイフも投げるぞ」

福太郎「それ絶対にメイドちゃうわ」

チルノ「チャウ?」

福太郎「違うってこと」

チルノ「あははは」

福太郎「えぇ……なんか笑われた」

チルノ「福太郎は面白い!あたいの手下にしてやるよ」

福太郎「面白い理由も分からんし手下にされてしもた。どないしょ」

すっきー『いいんじゃないですか?』

福太郎「こっちはこっちで他人ごとやな」

チルノ「ふぁあ……眠」

福太郎「夜中やしなぁ……。」

チルノ「あたい、帰る」

福太郎「帰れんで?」

チルノ「なんで?」

福太郎「いや、この出入口夜中の十一時五十九分から零時の一分間しか開かんらしいんや」

チルノ「?」

福太郎「分かってないな……。えーと、明日の夜中にならんと帰れんって事や」

チルノ「えー!」

福太郎「そんな理不尽なって顔されてもなぁ……。分かってて来たんと違うん?」

チルノ「……と、とーぜんだし!」

福太郎「んー……絶対にわかっとらんやろ」

チルノ「分かってる!」

福太郎「……」

チルノ「……」

福太郎「わかった。まぁ、来たんやからゆっくり知ってたらええよ。今日はもう夜中やし寝えへん?」

チルノ「そうする。」

福太郎「ベッドつこうてええからここで眠り」

チルノ「熱いからイヤだ。もっと冷たいところがいい」

福太郎「つ、冷たいところ……冷蔵庫とか?」

すっきー『幼児冷蔵って洒落にならないスよ…?』
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