第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「そういえば今日てハロウィンやな」

すっきー『あー、そうなんすね』

メリー「悪い子はいねーかーって驚かす奴?」

福太郎「それは秋田のなまはげやん」

メリー「あれ?」

クロ「驚かすってのは間違いじゃねーけどな」

すっきー『というか、なんで洋風(?)のメリーちゃんがなまはげ知っててハロウィン知らないんすか』

メリー「私日本製だもん」

すっきー『ああ、なるほど。納得っす』

福太郎「ハロウィンいうんはお化けの仮装してお菓子貰うイベントかな」

メリー「じゃあ、私はお菓子貰えるの?」

福太郎「メリーちゃんは可愛らしいけんふつーに貰えると思うよ」

メリー「えっ、えー///そうかなぁ///」

すっきー『ただ、あたしら敵にハロウィンてどうなんすかね』

クロ「妖怪と幽霊だしな」

福太郎「細かいことはええんちゃうの?日本人でもクリスマスするし」

クロ「妖怪の祭りと聖者の生誕祭を一緒にするなよ」

悠「すーーーっ……おじゃましてますっ!」

「「『うわっ!?』」」

福太郎「わぁ、驚いた。いらっしゃい」

悠「相変わらずの反応の薄さにこっちが驚きそうになるべ」

福太郎「いや、驚いとるって。それより不法侵入はやめてて」

悠「玄関開いてたから。あっ、そうそうはい。ハッピーハロウィン」

福太郎「んっ、なにこれ」

悠「かぼちゃ餡の二色切り餅とかぼちゃ蒸し饅頭に栗の甘露煮に芋羊羹」

福太郎「そら、おおきに秋の味覚三昧やね」

悠「ちょっと頑張ってみた。それより、どしたのこのコスモス」

福太郎「んっ、ちょっとな」

悠「いや、凄いなコレ。おれも何回か育てたことあるけどここまで見事に咲かせたことはないかも」

福太郎「んー、やっぱり凄いんや」

クロ「花の妖怪だしな」

悠「これ、ひと束貰っていっていい?」

福太郎「ええよ」

悠「あざっす。それじゃ」

福太郎「もう帰るん?」

悠「お菓子届けに来ただけだからな。花ももらえたし……まぁ、礼がしたいって言うんならクロの下着でも貰っていくけど」

クロ「地獄に落ちろ」

悠「死んだあとにな……あっ、そうだ死んだで思い出した」

福太郎「どないしてん?」

すっきー『えらく不気味なことで何を思い出したんすか……』

悠「階段でりんね先生が大根おろしみたいになってたぞ。多分一番上で踏み外してうつ伏せに落ちてったんじゃないかな」

福太郎「なんで俺に報告したん?」

悠「いや、福ちゃんが担当だと思って」

福太郎「部屋の外でたないなー」

悠「ってことで、こっちのお菓子は改めて福ちゃんが先生に渡しといてくれ。」

福太郎「んっ、わかった。」

メリー「お菓子、お菓子♪」

クロ「お茶淹れるか」

福太郎「ほんなら……嫌やけど肉片集めてくるわ」
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