ｰ福太郎の部屋ｰ

福太郎「ただいま～……って、うおっ！」

幽香「あら、おかえりなさい」

クロ「おかえり。」

メリー「ご主人様、おかえりなさーい」

福太郎「ん、っでなにこのコスモスの山は」

幽香「咲かせたのよ」

クロ「種を買ったのは私だけどな」

福太郎「咲かせたって一日で？」

幽香「あなたも話を聞かない人なの？」

福太郎「はい？」

幽香「私は花の妖怪よ？このくらい造作もないわ。」
福太郎「んー、なるほど」
幽香「それよりどう？花がある生活よ。いいでしょ。」

福太郎「華ならあるんやけどね」

メリー「どういう意味？」

幽香「女性を花に例えてるのよ。下心満載で」

福太郎「えらい誤解をうむひとことやなぁ。最後のは」

幽香「……あなたは反応が薄くてつまらないわね」

福太郎「よーいわれるんやけど、俺は俺で驚きっぱなしなんやけどなぁ」

幽香「どうかしら」

クロ「まぁ、日常的にスプラッてるのに低反応なのは異質だわな」

福太郎「やから驚きすぎて真顔なだけやって」

幽香「でも、あれはつまらないでしょう。自分の手で肉片にするわけじゃないし」

福太郎「いや、そーいうことをしたいわけやないですし」

幽香「死骸をいじくるほうが好きなの？」

福太郎「めちゃめちゃ誤解を受けるんでやめてくださいて」

幽香「でも喜んで死体処理してるじゃない」

福太郎「喜んではないですけど、そのまんまにしとく訳にもいかんですやん」

幽香「お人好しねぇ」

福太郎「誉め言葉と捉えときますわ。」

幽香「そうだ。福太郎、あなたにいっておきたいことがあったのよ。」

福太郎「まだなんか？」

幽香「いい畑があるのに遊ばせて置くなんてダメよ？土塊(つちくれ)もいるのに使わないと」

福太郎「土塊？」

クロ「泥田坊のことだよ」

福太郎「んっ、土塊……ね。」

幽香「とりあえず、今は私がゆうかりんランド(ミニ)を広げたけど」

福太郎「ゆうかりんランド…」

メリー「ゆうかりんランド！」

クロ「ゆうかりんランドって……」

すっきー『……』

幽香「そこの隙間幽霊、なに？」

すっきー『何もいってないじゃないっすか！？』

幽香「目がいっていたわ」

福太郎「目は口ほどにものをいうやな」

すっきー『誤解っす！なにもいってないっす！』

メリー「ゆうかりんランド楽しそう！」

幽香「貴女は素直ねぇ。」

福太郎「んっ、てことは畑の方にもまだ残っとるん？コスモス」

クロ「一面だよ一面。最後は泥田坊の頭にも咲かせてたし…」

福太郎「秋やね～」

クロ「いや、そうじゃないだろ。」

幽香「あそこの管理は任せたわよ。わんちゃん」

クロ「私がかよ！？っていうか犬じゃねーよ！」

福太郎「日課ができやん」

クロ「ねーわ…。」

幽香「枯らしたら……うふふ。」

クロ「こえぇよ！何なのかいえよ！」

福太郎「命がけの管理やな」

メリー「ゆうかりんランド防衛戦ね」

すっきー『気にいったんすか？』

メリー「うん！」

福太郎「とりあえず、クロに頑張ってもらういうことで」

クロ「げっそりだよ…。」