第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

結局、白菊さんの娘「愛」は見つからなかった。しかし、池袋には確実にいるらしい。それだけを頼りにこれから探していくっという方向で昨日は何とか片付いたのだった。

しかし、その次の夜の深夜0時……

ゴッ!
福太郎「がふぁっ?!」

クロ「うわっ?!な、なんだ!」

福太郎「な、何かに思いっきり踏まれた……ちょ、で、電気つけて……」

パチッ!
「あら、変なところに出ちゃったわね」

白のブラウス、襟元には黄色いリボン、赤いチェックの上着とスカートを着ており、スカートの一番下のボタンが花の形になっている恰好の女性が福太郎の上に腰かけていた。

福太郎「ど、どなたぁ?」

女性「あら、人に名前を訪ねるのならまずは自分から名乗るべきじゃないかしら」

福太郎「み、御堂福太郎です」

幽香「幽香よ。風見幽香。ただの妖怪よ。よろしく」

福太郎「よ、よろしゅう。あの……」

幽香「なに?」

福太郎「退いて貰ってええでしょうか」

幽香「あら、失礼」

福太郎「ふー…」

幽香「それでここはどこ?霊夢達は?」

福太郎「ええとですね」


~説明中~


幽香「へえ、ここが現世なの」

福太郎「はい、帰るんは明日の夜中十二時にならんと帰れません」

幽香「ふー、不便なうえに迷惑ね」

福太郎「俺のせいやないんですけどね。」

幽香「それで私の眠る場所は用意してもらえるのかしら?」

福太郎「隣の部屋で良かったら、布団なんですけど」

幽香「別にいいわ。」

福太郎「ほな、案内します」



翌日……

クロ「あの女どうする?」

福太郎「どうするも……ちょっと怖そうやけどええ人やろ」

クロ「良くはないだろ」

すっきー『誰かいらしたんスか?』

福太郎「すっきーは最近早寝早起きで一度寝たら起きひんよな」

クロ「幽霊としてどうなんだよ」

福太郎「ん、まぁとりあえず行ってくるわ」

クロ「おう。気をつけろ」

ガチャ……

りんね「あら、福太郎君おはよう」

福太郎「おはようございます。」

りんね「良い朝ねぇ~。」

福太郎「ホンマですね。出勤ですか?」

りんね「そうよぉ~」

福太郎「気付けてくださいね」

りんね「ありがとっ……」

ズルッ!ごっがっごっ!!グチャ!

福太郎「……いうたそばから」

幽香「朝から殺人だなんて現世は怖いところね」

福太郎「誤解ですよ?!」

幽香「しかし、バラバラね。」

りんね「あのー、ふくたろーくーん。ちょっと手足拾ってくれないかしら-!」

福太郎「はいはーい、ちょっとまっとってください。」

りんね「えぇ、けどー野良猫が持っていこうとしてるからできるだけはやくねー!」

福太郎「一大事なんでちょっといってきます」

幽香「どうぞ。それにしても死なないのね。あの人」
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