ｰ福太郎の部屋ｰ

ジリリリっ!!
朝だよお兄ちゃん!
ピピピピっ!!

福太郎「……んっーー!朝か……んっ、ええ匂い?」

早苗「おはようございます。」

福太郎「んっ、東風谷さん。おはよ。」

早苗「変わった目ざましですね……そういう趣味ですか?」

福太郎「んー……妹属性は特にないんやけど……友達がくれたんよ」

早苗「よくあるいい訳ですよね。わかります」

福太郎「そういうわけでもないんやけど……まぁ、ええよ」

早苗「はぁ、昨日も思いましたけどなんだかふわふわしてる人ですよね。掴みどころがあるようなないような」

福太郎「ただの凡人と思てくれたらええよ」

早苗「そうですか。」

福太郎「んっ、それより……なんやええ香りがしよるけど」

早苗「あっ、はい。勝手にお台所お借りしゃいました」

福太郎「んっ、いや全然かまんよ。むしろおおきに」

早苗「いえいえ、泊めていただいたお礼です。お口に合うか分かりませんがどうぞ」

福太郎「んっ、いただきます」

メリー「いただきまーす」

クロ「いただ……」

早苗「ドックフードでなくて大丈夫ですか?」

クロ「よし表でろ小娘」

福太郎「まぁまぁ」

クロ「今のはどう考えても喧嘩売られたパターンだろ!!」

早苗「やっぱり炊飯ジャーがあると楽ですよね」

福太郎「向こうには無いん?」

早苗「はい。竈(かまど)でお料理してます」

福太郎「んっー、そらまた大変やな」

早苗「慣れましたけどね」

福太郎「携帯コンロで良かったらもっていく?」

早苗「嬉しいんですけどガスが……」

福太郎「何本かストック買ってったらええんちゃう?」

早苗「……お金が」

福太郎「んー……まぁ、ちょっとくらいなら買うてあげるけど」

早苗「援助していただけるんですか!」

福太郎「んっ、ごめん、援助いういい方やめて……なんやごっつい勘違いが生まれそうやし」

早苗「えっ、あー……福太郎さんはそういうこと考えてるんですか?」

福太郎「んー……全然」

早苗「それはそれでなんかむなしいような」

クロ「どうされたいんだよ」

早苗「信仰してもらいたいです」

クロ「しらねーよ」

早苗「本当に良いんですか?」

福太郎「まぁ、ある程度のなら……。」

早苗「それなら是非私欲しいものがあるんです!!」

福太郎「欲しいもん?」

早苗「はい、どうしても向こうだと中々いいのがなくて」

福太郎「調理器具?」

早苗「いいえ」

メリー「ゲーム?」

早苗「違います」

クロ「薬か?」

早苗「いえ、それは凄い薬師がいますから全然大丈夫です」

福太郎「ほな……なに?」

早苗「それは……」