第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

深夜の散歩から帰ってみると見知らぬお嬢さんがベッドで眠っていました。

緑髪の少女「くぅくぅ……」

福太郎「……クロ?」

クロ「私は知らない」

福太郎「すっきー」

すっきー『全然知らないです』

福太郎「メリーちゃん」

メリー「知らなーい」

福太郎「これはアレやな。また、誰かが落ちてきたパターンやな」

すっきー『本当に動じないっすね』

福太郎「もう、何に驚いて何に驚かんのか自分でもよーわからんくなっとるんよ」

クロ「大事な感覚が麻痺しだしてるぞ、ソレ」

福太郎「かもしれんなー」

緑髪の少女「うぅーん……」

メリー「あっ、ご主人様、起きたよ。」

福太郎「さよか」

緑髪の少女「んんっ……霊夢さん、すいません私寝ちゃったみたいで……」

福太郎「せやねー。けど、霊夢とちゃうよー」

緑髪の少女「……」

福太郎「……」

緑髪の少女「だ」

クロ「だ?」

緑髪の少女「誰ですか!私に何する気ですか!」

福太郎「いや、なんもせーへんけど」

緑髪の少女「私に何かするつもりなら奇跡が火を噴きますよッ!!」

メリー「何それみたい!!」

福太郎「室内で火噴くんはちょっと……」

緑髪の少女「ふーっふーっ……って、あれテレビがある?それに電灯も……」

福太郎「まぁ、ちょっとお茶でも飲んで落ちついて話しあおや」

緑髪の少女「あっ、はい……」

福太郎「端的に言うて幻想郷から来た?」

早苗「そうです。私は東風谷早苗(こちやさなえ)といいます」

福太郎「東風谷さんかぁ、なに妖怪?」

早苗「人間……いえ、現人神です」

メリー「あらひとがみってなーに?」

福太郎「現人神いうんは、神のような人間を表わす言葉。「この世に人間の姿で現れた神」「生きている人間でありながら同時に神である」の2つの意味があるんよ。その民族や宗教で尊崇される「神」を宿しているとされる人物んことやね。」

早苗「まぁ、これ……自立人形ですか?」

福太郎「んー……まぁ、せやろか。メリーちゃん自己紹介して」

メリー「私、メリーさん」

早苗「もしかして都市伝説の?」

福太郎「あぁ、知っとるんゃね。っでもってこっちが……」

すっきー『隙間幽霊のすっきーっす』

クロ「大神のクロだ」

早苗「都市伝説の隙間女に……こっくりさん?」

福太郎「正解」

クロ「大神だっっーの」

早苗「……解りました」

福太郎「ん?」

早苗「都市伝説妖怪にとり憑かれている貴方を救えばいいんですね!」

福太郎「んっ、全然ちゃうから。もう一回座ってもらえる?」

早苗「えぇー……」

クロ「なんでコイツ残念そうな反応してんだよ……」
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