ｰ福太郎の部屋ｰ

悠「がじがじっ、がっじっがっじっ!」

クロ「もの凄い勢いビーフジャーキー噛みしめてるぞ」

福太郎「台風が温暖低気圧になったんがよっぽど悔しかったんやろ」

悠「なんだよ。風が強いだけのド晴天て……認めぬ、認めぬぞぉォォ!!」

福太郎「んな、悪役の最後みたいな事いわれもなぁ」

悠「がじがじがじっ!!」

すっきー『獣っすね……』

クロ「あんなのと一緒にすんな!」

メリー「そこに境界線あるんだ」

クロ「あれはケダモノだ」

福太郎「漢字にしたらどっちも「獣」やけどね」

メリー「そうなんだ」

悠「誰が欲望の淫獣だ」

福太郎「んっ、そっちのがええね」

悠「へへっ」

メリー「ビーフジャーキー咥えて照れてるね」

クロ「全部が気持ち悪いな」

悠「食うか?」

福太郎「肉気はええわ」

悠「あれ、嫌いだったけ?」

福太郎「いゆ、ちょっと昨日生首とか飛び散った脳髄とか見てしもたもんで」

悠「りんね先生か……」

福太郎「そっ、センセ」

悠「あのひとなんで砕け散りやすいんだろうな」

福太郎「一重に……半腐りかけなんちゃう?暑かったし」

悠「福ちゃんってときどき超鋭利に切りこむよな」

福太郎「……熟成しとる?」

悠「それ怖い」

福太郎「ちょうどそのくらいの大きさやったけ」

悠「ん?」

福太郎「飛び散った内臓の一部が」

悠「食うきなくすからいわないでっ!」

福太郎「あはは」

クロ「笑い事じゃないぞ、お前ら……」

福太郎「いやー、でもさすがにしばらくは野菜生活でええかな。血生臭さがいまでも鼻の奥にこびりついとるし」

悠「ここらへん一帯ルミノール液吹きかけたら全部光るんじゃないか?」

福太郎「せやろね」

メリー「そういえば……飛び散った血はどうしてるの?」

福太郎「道路まで跳ねたんは水で必死に洗い流しとるみたいやね」

悠「あぁ、あと処理は自分でしてるのか」

福太郎「でも、そのあと水たまりで滑ってグシャったりするけん、俺がてつどうたほうが何倍も速いんよなぁ」

悠「全力で生きてるっ感じだなあの人」

福太郎「マリオの残機が減らんかったらああいう生活なんかなーって思う」

悠「耐久力はスペランカー並だけどな、触れると死ぬ」

福太郎「死なんけどね」

悠「ある意味無敵だな」

クロ「私はあんな痛々しい無敵はお断りだな」

悠「っか、無敵なのはすっきーも同じじゃないか?」

福太郎「思いっきり打撃ぶつけとるやん自分」

悠「いや、もしかしたら全然くらってなくてほくそ笑んでるかもしれない」

すっきー『がっつりくらってるっすよっ!!』