ｰ福太郎の部屋ｰ

悠「ちぇき」

福太郎「いらっしゃーい。」

悠「新婚さん」

福太郎「いらっしゃーい」

悠「ノリがいいな」

福太郎「まぁ、それ意識して「いらっしゃーい」いうたからね」

恋「桂三枝なぞ、誰がわかるんじゃ」

悠「年寄りの恋は理解したな」

恋「年寄りいうなっ!」

福太郎「はは……ん?」

蓑を被った少女「ぁっ……こんにちは」

福太郎「えーと、キミは雪女の娘」

悠「やっぱり知り合ってたか。恋のツレらしいんだか関西弁のお兄さんに礼を言いたいと頼まれて連れてきた」

雪娘「このまえはありがとうございました」

福太郎「ええよ、ええよ……あれ?」

雪娘「?」

福太郎「普通やな」

恋「母親と違おて言葉使いは普通でおとなしい子じゃ」

福太郎「そーなんや」

悠「おれとしては是非母親の方にあって見たい」

福太郎「罵声浴びせられたいと?」

悠「そんな人をマゾみたいに」

福太郎「……ちゃうのん?」

悠「アイアムノーマル」

恋「雪の前で妙な話しをするな不埒者ども」

福太郎「ほんで、うちまでわざわざお礼を言うだけに来てくれたん?」

恋「まぁ、そうじゃな。雪がどうしてもと言うのでな」

雪娘「///」

悠「まぁ、騒がしくはならないだろうから福ちゃんところで遊ばしたって欲しい」

福太郎「別にええけど……うちで遊ぶもんいうたらゲームくらいしかないで?」

恋「羽根突をするからいいのじゃ。道具は持ってきておる」

福太郎「バドミントンやないところが古風やね」

悠「しかし普通すぎてつまらん……妖怪なんだからもっと摩訶不思議な遊びをすればいいのに」

恋「妖怪をなんだと思っておる」

悠「妖しい怪異。」

クロ「なら、こっくりさんするか?」

福太郎「インドアやし、遊びちゃうやろソレ」

悠「やめとけよオチが見えてるのに」

クロ「オチってなんだよ」

悠「後楽、揺光がでてきて本当に狐狗狸が揃う」

クロ「……」

福太郎「後楽さんはともかく揺光さんはホンマにコックリさんなりそうやけどね」

クロ「私だって本物だよ!」

悠「犬って認めるんだな」

クロ「大神だっ!!」

福太郎「さわがしいてごめんな」

雪娘「いえ、楽しいです」

恋「楽しいと思えるうちが花じゃな」

悠「お前だって十分楽しそうにしてるようにみえるが?」

恋「楽しんでやっとるのじゃ。雪、行こうぞ」

雪娘「はーい」

悠「……しかし、雪娘恐ろしいな」

福太郎「ん?なにが?」

悠「ちょっと側によるとひんやりするんだ」

福太郎「雪女やからかな」

悠「あれが冬場になってもっとひんやりすると思うと……おれは震えが止まらない」

福太郎「さすが冷耐性－99」

悠「福ちゃんあったかくなるアルコールをください」

福太郎「ウィスキー……?」