第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「福ちゃんて料理するの好きだよな」

福太郎「好き……んー、まぁ、せやろか。」

悠「そんな福ちゃんに質問」

福太郎「んっ?」

悠「人にはいわないけど、実はこんなのが好きっていう食べ物あるか?」

福太郎「んー……あっ、あるよ。」

悠「ほほうどんなどんな?」

福太郎「パンの耳とワンタンはるさめスープ」

悠「普通に美味そうな組み合わせだけど」

福太郎「普通においしいよ。ただ、おれの場合パンの耳を冷蔵庫入れて固ぁーにして食べるんよ。口ん中がぱさぱさした頃にアツアツのスープ飲むんがすきやね」

悠「フランスパンでやればいいのに」

福太郎「パンの耳っていうんがええんよ」

悠「渋いチョイスだな」

福太郎「悠は?」

悠「おれか?おれは……結構あるがバニラアイスにウィスキーぶっかけて食うのとかかな」

福太郎「味が想像でけへんのやけど」

悠「甘い大人な味……だな」

クロ「お前ら……なんの話ししてんだよ」

悠「人にはいえない変わった食べ方の話し」

福太郎「クロは生肉系?」

クロ「生肉系ってなんだ」

福太郎「生肉かじるんが好きとか」

クロ「別に好きくねーよ!」

悠「義鷹は普通に生肉スキーな奴だけどな」

クロ「イビルジョーかなんかかよ」

悠「鵼だ」

クロ「鵼か」

メリー「ヌエって?」

福太郎「『平家物語』などに登場し、サルの顔、タヌキの胴体、トラの手足を持ち、尾はヘビ。文献によっては胴体については何も書かれなかったり、胴が虎で描かれることもある妖怪。」

悠「義鷹は猫の頭と鳥の手足らしいが」

福太郎「ほな『源平盛衰記』の方かいな、背が虎で足がタヌキ、尾はキツネになっており、さらに頭がネコで胴はニワトリ」

悠「かもしれない。完全鵼Verは見せてくれないから、見たら目が潰れるって言われて」

メリー「キメラってやつ?」

福太郎「西洋風に言うたらキメラやな」

悠「なんにしても正体不明なのだな」

クロ「お前も充分正体不明だけどな」

悠「ただのいい男さ」

クロ「帰れ」

悠「まさか「帰れ」が飛んでくるとは思わなかった」

福太郎「二枚目いうか……三枚目?」

悠「それはそれでいいけどな。ギャグポジション」

福太郎「ええんや……。」

悠「うん、全然悪くない」

メリー「ギャグって言うか下ネタしかいわないじゃない」

悠「そういうの大好きなくせに」

メリー「……」

福太郎「メリーちゃん、剣を構えんの」

メリー「刺さなきゃ気が晴れない」

悠「どこまで怒り浸透なんだよ」

クロ「頭小さいからすぐに血がのぼるんだろ」

悠「あー……なるほどなのか?」

福太郎「ちゃうと思うけど」

悠「仕方ない、じゃあおれはハエ叩きでいくか」

メリー「私はハエじゃない!!」

福太郎「仲良ぉしーや」
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