第参夜『福太郎の不思議な日常』

ー池袋西口公園ー

福太郎「ええてんきやなー」

悠「そだねー」

福太郎「なんで、悠は制服なん?」

悠「三時間だけ授業でてサボタージュしたからだよー」

福太郎「ちゃんと最後までおらなアカンよ」

悠「善処します」

福太郎「んっ、とりあえず話しは聞いたっていう意味やな」

悠「ひとのことを政治家みたいに言って」

福太郎「せやかて……本気で善処するんなら、今からでも学校行くやろ」

悠「そだな」

福太郎「自由やな」

悠「そう見えてけっこう不自由なのよ」

福太郎「ホンマに?」

悠「ほんと、ほんと、なんか喉渇いたし」

福太郎「どして喉渇いたんに会話が流れたんか分からんけど何かこうてこよか?」

悠「おごってくれるの?」

福太郎「飲みもんのひとつくらいやったら。この前のお菓子のお礼に」

悠「あれは詫びだから……まぁいいや、コーヒーの微糖、みるく無し」

福太郎「加糖でええの?」

悠「あぁ、今日は加糖さんな気分なの」

福太郎「んっ、わかった。キャラメルマキアート、全マシやね」

悠「飲めなくはないだろうけど胸やけ起こしそうだから勘弁」

福太郎「冗談やて」


~購入中~


悠「ありがと」

福太郎「んっ」

悠「しっかし……またまだ暑いな」

福太郎「九月も半ばやのにね」

悠「だな、あまっ……」

福太郎「そら加糖やから」

悠「こんな甘かったけか?」

福太郎「どやろか……俺は基本無糖やし。」

悠「そっか。ところで福ちゃん昼飯食った?」

福太郎「いや、食べとらん」

悠「カレーくいたくね?」

福太郎「ラーメンな気分」

悠「じゃあ、ラーメンにするか」

福太郎「わりと軽ぅにチェンジしたな」

悠「ラーメンも好きだからな。ところでさ、あそこ見てみ」

福太郎「ん?」

制服の女「……」

スーツの男「……」

悠「あれ、援交じゃないかとおれは見てる」

福太郎「んー、っぽいな……けど、女の子のほうさっきから、なんか嫌がっとらん……?」

悠「……あっ」

福太郎「なに?」

悠「いやーあの女、知り合いだわ。どうしたらいいと思う?」

福太郎「助けたげたら?」

悠「めんどくさいが……なんか間違い起こったら後味悪いし、おーい!夢!!」

夢「あっ、悠!!」

スーツの男「っ…」

悠「アンタ、なにしてんの?」

夢「コイツ五万でやらせろとかいってんの」

福太郎「うわぁ……ストレートやな」

スーツの男「な、なにをいってる。失礼する」

悠「お前援交なんかしてんのか?」

夢「してないしっ!私は占いでしかお金取らないもん」

福太郎「占い?」
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