第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「んっ、よし……こんなもんかな。はい、メリーちゃんどうぞ」

メリー「ご主人様ありがとー!」

すっきー『なにごそごそしてたんすか?』

福太郎「んっ、古いクレヨンが出てきたんよ。それをメリーちゃんが使えるサイズにしよった」

すっきー『へー……ってどうやって?!』

福太郎「カッターで細うに削って持つところに紙巻いて」

すっきー『めっちゃ細かいっすね…』

福太郎「そうでもないよ。もともとメリーちゃんはそこそこの重いもんも持てるし」

すっきー『まあ、勇者の剣(笑)を振りまわしてるくらいっすからね…携帯もめっちゃくちゃ頑張ったら持ち上げれるし』

福太郎「ちゃうよ今はゆーしゃの剣Ver1.8や」

すっきー『そのあたりはどうでもいいっす』

福太郎「噂によると次は大鉈作るらしい」

すっきー『なんか一気にホラーレベルがあがるっすね…』

メリー「私そんな可愛くないの持ちたくない!」

福太郎「もしかしたらかわええかも知れんゃん。」

すっきー『可愛い鉈ってなんなんすか…』

福太郎「……熊のアップリケがついとる、とか」

すっきー『……』

メリー「……」

福太郎「ごめん、なんやめちゃ怖いなソレ」

メリー「持つ側も呪われそうなの想像しちゃった……」

すっきー『鉈ってのがダメっすよ』

クロ「ただいま」

福太郎「んっ、おかえり。」

クロ「なんか外曇ってたぜ」

福太郎「台風の影響やろ」

クロ「この家、飛ばねぇだろうな…」

福太郎「すっきーがどうにかしてくれるて」

すっきー『無理っすよ?!』

福太郎「えー」

すっきー『えーってなんなんすか!』

福太郎「恋ちゃんは家おるだけで災厄から守ってくれるそうやで」

クロ「座敷童子やるなぁ…」

福太郎「せやから、すっきーもイケるやろ」

すっきー『お座敷妖怪と見つめる事しかできない隙間お化けをいっしょにしないで!』

メリー「そんな卑屈にならなくても……」

福太郎「いやし系で同じ系統やとおもうけどなぁ」

すっきー『い、いやし系っすか?』

福太郎「俺はそんな気がしたけど」

クロ「マイナスイオンでもでてるんじゃね?」

福太郎「んっ、それか……!」

すっきー『私は空気清浄機や滝じゃないっす!』

メリー「滝ってマイナスイオン出るの?」

クロ「知らん」

福太郎「そういえば……台風対策なんもしとらんなぁ。」

クロ「対策がいるくらいには被害あるのか……ここ」

福太郎「たまーに、雨漏りする」

クロ「マジかよ」

福太郎「まぁでも流されはせーへんやろし、二階やから床上浸水も平気やな」

クロ「気をつけるべきは停電でしょ」

メリー「なんかワクワクするね!」

福太郎「悠と同じタイプやな」

メリー「……」

すっきー『あーあ、落ち込んじゃったっスよ』

福太郎「そんな落ち込まんでも」

クロ「落ち込むだろ……」

メリー「……へ、へいきよ。うん…。」

福太郎「キミら結構悠へは失礼やな」
99/100ページ
スキ