第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

萃香「うー……なんだか胸が焼けているぅ」

福太郎「それ、呑み過ぎいうんやで」

萃香「そんなわけないだろぉ。あたしゃ生まれた時から酔いがさめたことがないんだぞぉ」

福太郎「……酔いぱなしですやん」

萃香「よってねーよ!あたしは自慢じゃないが酒に酔ったこたぁ一度も、ほんの一度もないんだよ!」

福太郎「ほんの数秒前に酔いがさめたことないいうたのに今は酔ってないというこの矛盾」

萃香「あひゃひゃひゃ」

クロ「酔っ払いの典型だな」

福太郎「そういうセリフは起きてからいうたら?」

クロ「きもちわるい……」

福太郎「……」

メリー「頭痛いー……」

福太郎「気になっとったんやけどメリーちゃんは呑んだん?」

メリー「おぼえてないのー……」

すっきー『えーと……いっていいっすか』

福太郎「んっ、なに?」

すっきー『萃香さんが面白がって頭からお酒ぶっかけてましたっす』

福太郎「……メリーちゃんに?」

すっきー『はい』

福太郎「ちょっと、堪忍な……くんくん……」

メリー「きゃっ///」

福太郎「……めちゃめちゃ、酒臭い。メリーちゃんはお風呂入ってもらおか。服も洗わな絶対に匂い落ちんし……クロ、茶碗にお湯入れて」

クロ「……」

すっきー『死んだように寝てるっス』

福太郎「酔っ払いどもめ……」

萃香「よってねーよ!あたしは生まれて……」

福太郎「それはもうええちゅうねん!」

萃香「あひゃひゃ……はぁ」

福太郎「急に冷めんの……。えーと、はい、とりあえず。メリーちゃんお椀で身体洗って」

萃香「よぉし、酒風呂にしてやんよ!」

福太郎「せんでええちゅうの!」

萃香「うー……」

福太郎「いきなりぐったりするんやめてて……」

萃香「大丈夫、大丈夫、ちょっとトイレ行きたくなっただけだから」

福太郎「うん、行って、ダムが決壊して誰もかれもが不幸になる前にトイレ行って!」

萃香「ぐぅ……」

福太郎「こらこらこら。今寝るんはアカンてそんな漏らすフラグ立てて寝んといて」

萃香「うぉい!あたしをいくつだと思ってんだ。ええとしした鬼が漏らすわけなんてないだろ!」

福太郎「いくつか知らんけど、見た目が幼女なんが余計に妖しいんやって……」

萃香「うぃー……なんか揺れるなぁ。地震か」

福太郎「千鳥足なだけやろ」

メリー「ご主人さまー」

福太郎「はいはい?」

メリー「お湯かえてー、お酒くさくなっちゃった。」

福太郎「どれだけ濃い酒やねん」

すっきー『大変すねー』

福太郎「そー思うんやったらなんか手伝って」

すっきー『またそんな無茶を……』

萃香「うぉーい、萃香ちゃんのおかえりだぞー」

福太郎「トイレから戻ってきただけやろ」
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